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2019年12月04日15:43

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(教育)「言葉を使う」ということについての効力感のなさ

この学力調査結果についての報道、私が購読している日本経済新聞でもかなり紙面を割いて詳細に報道されている。その報道記事の文章の中に、特に気になるくだりがあった。それは以下の文章。


『国立教育政策研究所によると、PISA3分野の成績は連動するのが普通で、読解力だけが低下している日本は異質。要因の詳しい検証が待たれる』


上記の記事の問題提起に対する私なりの分析はこうである。日本の生徒の読解力のレベルの低さは、日本人の英語力の低さとも連動している。その背景にあるのは、この日本という国においては、「言葉を使う」、「言葉を使ってコミュニケーションをする」ということに対する効力感が低いからである。このため、「言語を使おう」、「自分の言語駆使能力を高めよう」というモチベーションが高まらないのではないだろうか。

では、なぜ日本では「言葉を使う」ということについての効力感のレベルが低いのだろうか。その理由は、言葉によるコミュニケーションの枠組みと、例えば「空気を読む」などの表現に代表されるような、言葉によらないコミュニケーションの枠組みとが、ダブルスタンダードになっていることが大きく影響していると思う。

例えば、この国から「空気を読む」のような胡散臭い習慣が全くなかったらどうなるか、そこを思考実験してみるとよい。自分自身も「空気を読む」対人スキルは全くなく、当然その意欲もないものとする。また、自分を取り囲む周囲の人たちにも空気を読もうなどというスキルも意欲も全くないものとする。そもそも「空気を読む」というコミュニケーションスタイルの枠組みは全く共有されていないものと仮定するのだ。

すると、他者とコミュニケーションすることが避けがたく要請される局面に至った時、いやがうえにも「言葉をどう使うか」、「自分を言葉でどう理解させるか」、「相手を言葉でどう納得させるか」という難題に直面せざるを得ないのではないだろうか。人間が言葉を使う能力は、そういう局面に立ち向かうときにもっとも鍛えられるのではないだろうか。ある意味で日本人は鍛えられていないのだ。

【関連項目】

(読書)『日本とは何か』について(その3)

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=406538357&owner_id=3879221

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■国際学力調査、パソコン解答に戸惑いも=授業で操作経験少なく―文科省
(時事通信社 - 12月04日 07:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5888640

 2018年の国際学習到達度調査(PISA)で、「読解力」は順位を下げ、過去最低に並ぶ15位となった。前回からコンピューター使用型調査が導入され、文部科学省は「日常の中で、パソコンを操作しながら学習する経験値の差は要因としてあり得る」としている。

 読解力では小問245問のうち173問で、投稿文や電子メールなどの形式を活用した新たな問題となった。公開されたラパヌイ島(イースター島)に関する出題では、大学教授のブログをスクロールして読んで解答を選択したり、オンラインの科学雑誌記事を読みマウスでドラッグアンドドロップして原因と結果を選んだりすることが求められた。

 文科省は、重要箇所に線を引くことができる紙の問題文との違いを指摘。また、プログラム上、一つの大問を解答し終えて次に進むと前に戻れないが、「そのルールを忘れ、戻れずにパニックになる受験者も若干見られた」(同省)という。

 アンケート調査では、1週間のうち国語などの授業でデジタル機器を「利用しない」と答えた生徒の割合は約8割に上った。教育現場でのICT(情報通信技術)環境の整備に向け、政府は小中学校でのパソコン1人1台体制を目指している。

 経済協力開発機構(OECD)は「コンピューターになじんでいることは必要な前提条件だが、ITを使いながら解決策を見いだしていく使い方を教えることができるかが大事だ」と指摘する。
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