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2019年10月29日09:08

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(教育)もっと別のところに大事な問題が…

萩生田文科相の「身の丈に合わせて」発言は、失言のうちに入らない。記事の文脈から判断すると、「個々の受験生は自分の置かれている環境に応じて努力してほしい」ぐらいの意味に解釈できる。この場合の「自分の置かれている環境」には、親の富裕度も当然含まれるだろう。そんなことは当たり前ではないだろうか。

そんなことよりも、私は大学入試が民間の英語試験を導入するということに含まれる問題をもっと検討するべきだと思う。以前『(教育)入試改革が功を奏する前提条件』というタイトルの日記にも書いたことだが、こういった大学入試を改革しようとする試みは、「入試を改革すれば、高校生の勉強姿勢が変わる」という命題が前提条件に隠れていることを十分に認識するべきである。

だが、この「入試を改革すれば、高校生の勉強姿勢が変わる」という命題は、そもそも本当に正しいのか。私の考えでは、「入試を改革すれば、高校生の勉強姿勢が変わる」という命題が成り立っている高校生(つまり、入試の改革に応じて自分の勉強姿勢を変える高校生)は、全受験生のうちのほんの数パーセントに過ぎないのではないだろうか。

つまり、それ以外の大半の高校生は、入試のシステムがどのように変わろうとも、それに追随して自分の勉強姿勢を変えることはあまりせず、自分のペースで勉強して、受かりそうな大学を選んで受験し、受かったところに進学するという、いわば「マイペース型」の受験生なのではないだろうか。

もし大学側が、「英語の四技能をバランスよく身に付けた学生が欲しい」と真剣に考えているのなら、そういう大学ごとに(あるいはさらにその大学内の学部学科ごとに)、英語のリスニング試験や面接試験を筆記試験と並行して導入すればいいと思う。

【関連項目】

(教育)入試改革が功を奏する前提条件

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973229427&owner_id=3879221

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■萩生田文科相「身の丈に合わせて」発言を謝罪 英語試験
(朝日新聞デジタル - 10月28日 12:41)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5842378



 発言は24日夜のBSフジ「プライムニュース」でのもの。英検などの民間試験の利用で、受験生の経済状況や地理的条件によって不公平が生じないかと問われ、「それを言ったら『あいつ予備校通っていてずるいよな』というのと同じ」と反論。「裕福な家庭の子が回数受けてウォーミングアップできるみたいなことがもしかしたらあるのかもしれない」と述べた。試験本番では、高3で受けた2回までの成績が大学に提供されることを踏まえ、「自分の身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで勝負して頑張ってもらえれば」と答えた。


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