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2019年10月06日21:08

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(産業経済)労働者に対するリスペクトの欠如(特許事務所の場合)

これまでの仕事のキャリアを振り返ってみて思うのだが、特許事務所の経営者は労働者に対するリスペクトが欠けているように思う。企業の知財部のマネージャーも、労働者に対するリスペクトが欠けているほうだ。

私が40歳代の時に勤めていた特許事務所では、毎月、給料日(23日ごろ)になると、所長が所員に踏み絵をさせる。それは、給与明細書を手渡すとき、自分に敬礼をすることを強いるのである。私はこんなことはおかしいと思う。なぜなら、労働基準法では、雇い主は従業員にたいして、毎月決まった日に決まった金額の給与を支払わなければならないと規定されている。雇い主は、法律で規定された義務を履行しているに過ぎない。それをなにかとてもありがたいことをしてやっているかのように恩に着せるような「敬礼の強要」をすることは本当におかしい。背後にある思想は、労働者に対するリスペクトの欠如なのではないだろうか。

その後、事務所内就労をした別の特許事務所では、私を偽装請負で就労させたりしている。面談のときのその特許事務所経営者の言い草はこうだ。「あなたはフリーランス翻訳者として活動していて、仕事の受注は不安定だろう。ということは、もし事務所内就労すれば、事務所はあなたに(外注と対比して)優先的に仕事を出すわけだから、雇用という形でなくとも、事務所内就労を甘受するインセンティブはあるだろう」というのである。これは労働者の権利を軽視している大変失礼な言い草である。この背後にあるのも、労働者に対するリスペクトの欠如だと考える。

では、なぜ特許事務所経営者は、労働者に対するリスペクトが欠如しやすいのだろう。私の考えでは、事務所内で、無資格者に明細書を書かせていることと関係があると見ている。どういうことかというと、特許事務所経営者が「無資格者に明細書を書かせる」ということは、その明細書作成の労働者を「ゴーストライター」として処遇することに通じる。ゴーストライターとして明細書作成をする仕事には、品格が伴いにくい。

実際、例えば弁理士試験の3次の口述試験などで、試験官が「あなたはお勤めの特許事務所でどんなお仕事をしていますか?」と尋ねることがある。この質問に対して、実務の実際に即して「所長の代わりとなって明細書を作成しています」などと答えると、試験官は怒り出すのである。なぜなら、無資格者が業としての明細書作成業務をすることは、特許事務所経営者側から見ると「名義貸し行為」に通じ、違法である。そして、無資格なのに明細書作成をしているということは、所長の違法行為を助長している所員であるということになるのである。

特許事務所内で無資格者が明細書作成をすることは、所長と共に「名義貸し」という違法行為の共犯関係に身を置くことに通じるのである。このことが、労働者へのリスペクトの欠如につながる側面があることは否定できないと思う。逆に言うと、違法行為の首謀者が自己の違法行為の共犯者に対してリスペクトの感情を持つなど不自然である。このため、特許事務所経営者は、どうしても労働者に対するリスペクトが欠如することになりやすいのではないだろうか。
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