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2019年08月04日16:29

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(産業経済)人々を消費に向かわせるものは自信である

考えさせられる内容がてんこ盛りだ。ポイントごとに分けて考察してみる。

まずマーケティング評論家の牛窪恵氏のコメントにおいて、若者の物欲低下の原因として「スマホが普及したことで、ネットで安い物を簡単に買えるようになった」ことが指摘されている。いいたいことはもちろんわかるが、この指摘は科学的にはやや正確性を欠いているように感じられる。私の考えでは、メルカリのような中古品売買アプリの登場が消費低迷に寄与しているのではないかと思う。というのは、人々が中古品を売買するようになると、その売買は、経済統計上は「生産と消費」としてはカウントされないのである。

例えばAさんが自分が1年間愛用してきたバッグをメルカリに出品し、Bさんがそれをいくらかで購入したとする。Aさんが出品したこのバッグは新規に生産されたものでもないし、Bさんの購買行為は、新規製品が購買され、消費されたことにも該当しない。すると、これは「バッグの生産と消費」としては、経済統計上カウントされないのである。こういったことが、「若者の購買意欲の低下」という現象として観察されてしまうのではないだろうか。

また、「常にスマホを触り情報を浴び続けてしまい、脳が過労状態に陥っているため、良い商品を見ても情報だけで満足してしまい、購買意欲が全く湧かなくなっている」ということが言われている。このコメントはやや胡散臭さを感じるが、もしこれが真実ならば、非常に考えさせられる。

例えばの話、ある人が高山植物に興味と関心を持ったとする。ところがこの人は、例えばNHKの『花の百名山』のような番組を見たり、山と渓谷社の高山植物の写真集などを見たり、ネット上のインスタグラムで高山植物の写真を見たりすると、そのことで「ああ、高山植物とはこんなもの」とその人なりに納得してしまい、自分の足と目をつかって実物の高山植物を見に行こうという行動までは取らなくなる、ということはありうると考えられる。

こういう行動傾向の延長上に起こる現象として、スマホを通じて大量の商品の画像情報等に接すると、それだけで「ああ、この商品はこんなもの」と納得してしまい、実際にその商品を買って試してみようとはしないということなのだろうか。たしかにありうるような気もするが、ちょっと胡散臭いところもあるような気もする。

さらに、脳科学評論家の澤口俊之氏によると、「怒りと物欲は同じ脳領域なので、怒りを覚えると物を買いたくなってしまう」というようなことを言っている。これはもうちょっと科学的に厚く説明してもらいたいところだ。さらに、最近の若者は怒らなくなっているため、これが物欲低下の原因になっている、というのである。もしこの命題が正しいとすると、人々を消費行動にかりたてるためには、人々を怒りの感情で刺激すると効果的だということになってしまう。こんな命題が成り立つのは非常に悲しいと言わざるを得ない。

私は、「人間の消費行動は、自信の表れだ」という見解に立ちたい。逆に言うと、人々が消費行動をしなくなるのは、人々に自信が欠如している、あるいは自信の芽生えが摘み取られている結果であると考えたい。実際、現代人は自信の育ちを阻害される要因に満ち溢れているのである。その典型例が職場の人間関係や夫婦の人間関係におけるモラルハラスメントである。モラルハラスメントは人々の自信の育ちを阻害する。若者を含め、人々を消費に向かわせるためには、人々に自信を持たせることが本質的なのではないだろうか。

【関連項目】

(人生)モラルハラスメント

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1972478278&owner_id=3879221

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■若者の物欲低下は“スマホの普及”のせい? ネットでは「お金がないだけ」という指摘も
(キャリコネ - 08月03日 09:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=5733855

「若者の〇〇離れ」と言われるようになって久しい。7月31日の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)では、各分野の専門家が若者の物欲減少の原因を語った。

ゲストの菅田将暉さんがバラエティ番組に出演した際、「20〜30代の人が洋服代に月1万円以上お金を使う割合はどれくらいか?」というクイズを出された。菅田さんは90何%くらいと答えたものの正解は20何%だったそうで、この結果に非常に驚いたといい、若者の物欲がなぜここまで下がってきてしまったのか疑問を買った。(文:石川祐介)

スマホの使いすぎで"脳過労"状態になり、購買意欲が削がれた?

マーケティング評論家の牛窪恵氏は、「1年以上服を買っていない20代は女性で2割、男性で3割いる」と若者の物欲が低下している現状を語る。そして、その要因として、スマホの普及したことで、ネットで安い物を簡単に買えるようになった点が大きいと話す。

続けて、「食欲と似ているんですけど、最近の若者は"ちょこちょこ買い"をする傾向があって、大腹が空かない」と物欲が出てくると安い物をサクッと買うスタイルが若者の主流になったため、まとめて一気にお金を使うことは少なくなったという。

また、常にスマホを触り情報を浴び続けてしまい、脳が過労状態に陥っている若者は少なくないという。その結果、良い商品を見ても情報だけで満足してしまい、購買意欲が全く湧かなくなっていると語った。


2000年以降、若い男性の消費減少が顕著 「交通費・通信費」「食費」が削られる

一方、脳科学評論家の澤口俊之氏は、「怒りと物欲は同じ脳領域なので、怒りを覚えると物を買いたくなってしまう」と語る。最近の若者は怒らなくなっていることが物欲低下の原因だと説明した。さらに、イライラした時にストレス発散として衝動買いをしてしまうのは、怒りを鎮めるために脳が適切に作用しているためと続けた。

納得感のある2人の解説ではあったが、ネット上では「物欲が無い訳と違うと思う。給料が安いんだよ」「物欲は死ぬほどあるけど金が無いんだよ…給料上がれば服もたくさん買うわ」と、単純にお金がないため物が変えないだけという声が多く寄せられた。

消費者庁の資料によると、30歳未満の若者単身者世帯の消費支出は1999年から2014年で、男性は14.4%、女性は4.2%減少している。男性のほうが減少が顕著で、15年間で「交通費・通信費」は1万4239円、「食糧費」は1万2075円減少した。給与がなかなか上がらないために購買意欲を抑え、将来への不安から貯蓄に回す若者も多いだろう。

「若者の車離れ」などをよく耳にするが、これらは単純に「若者のお金離れ」が原因であることも多い。消費税も10%になる。財布の紐を固くしてしまう経済政策や若者を安く使い倒そうとする企業の存在が大きく影響しているのではないだろうか。
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