mixiユーザー(id:3879221)

2017年11月22日10:10

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(偽装請負)刑務所で偽装請負

大阪医療刑務所から収容者の移送業務を委託された会社の運転手だった男性が、刑務所側から業務の指示を受ける「偽装請負」が行われていたとして、国を相手に直接雇用や慰謝料を求める訴訟を大阪地裁に起こしたという話だ。

この記事についてのmixiユーザーさんのつぶやき等を拝見していると、この記事の問題提起のどこがポイントなのか、十分に理解していないと思われる人がけっこう多い。私はかなり以前ではあるが、特許事務所で偽装請負と事実上同様な体験をしている。その体験を踏まえて私なりにポイントと思われる点を解説してみたい。

この記事で、「業務の指示」という言葉が出てくるが、厳密には「指揮命令」という言葉を使う方が望ましいのではないかと考える。この訴訟を起こしている男性は、大阪医療刑務所には雇用されていない労働者である。このため、男性は大阪医療刑務所側から業務を遂行するにあたって「ああしろ、こうしろ」と指揮命令される筋合いにはないのである。

男性は雇用されていないため、大阪医療刑務所という組織の一員として組み込まれていない。このため、大阪医療刑務所の管理スタッフ等とは「上司部下」の関係にはなっていない。男性から見ると、自分の上司という関係にもないものから指揮命令を受けることは不愉快になるはずである。日本の労働法は、労働者が抱きうるこの「上司でもない者から指揮命令を受けるのは不愉快だ」という感情を保護しているのである。

分かりにくいかもしれないが、いちおう参考書を紹介しておく。『労働者派遣と請負・業務委託・出向の実務』(労働調査会)という本である。詳しい目次などは私の別の日記に紹介してある。

【関連項目】

(読書)『労働者派遣と請負・業務委託・出向の実務』(労働調査会)

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1919023700&owner_id=3879221

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■「刑務所で偽装請負」=元運転手が国提訴−大阪地裁
(時事通信社 - 11月21日 18:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=4869459

 大阪医療刑務所(堺市)から移送業務を委託された会社の運転手だった男性(61)が21日、刑務所側から業務の指示を受ける「偽装請負」が行われていたとして、国を相手に直接雇用や慰謝料200万円を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 訴状によると、男性は2012年4月、大阪医療刑務所と業務請負契約を結ぶ会社に雇用され、マイクロバスの運転手として収容者の移送などを担当刑務所職員が車両の運行計画を作成して指示しており、労働者派遣法違反の偽装請負だったと主張している。

 男性の申し出を受けた大阪労働局は昨年11月、違法と認めて是正を指導した。刑務所側は、直接指示できる派遣契約に切り替えたが、男性は今年3月、勤務先から雇用契約を更新されない「雇い止め」となった。

 男性は記者会見で「誰かが声を上げないと違法な状態が続く」と話した。大阪医療刑務所は「訴状が届いておらずコメントは差し控えたい」としている。
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