被災地から帰ってきました

雪がちらつくなかリフォレを早朝に出発し、現地で薄い長袖一枚で活動し、飛行機が飛ぶかハラハラしながら吹雪の中を帰ってきました。
百聞は一見にしかずといいますが、今回も現地でボランティアをさせていただきいろいろ勉強になりました。被災から約一ヶ月、表通りはほぼ回復してるやろと思っていましたがさにあらず。昨年出かけた倉敷の真備同様にすごい状態のところもありました。
3.11で三陸沿岸部を襲った津波火災も絶句でしたが、あとにはなにも残っていないのである程度は諦めが付きます。でも建物が残っても住めないのはなかなか諦めがつかんでしょう。

今回のボランティアは大移動でした。私のとこにもボランティアに来て頂戴というお小言を頂戴し、まずは大阪の施設に入っている母を訪ねてから、翌日朝イチのスカイマークで仙台まで飛びました。
月曜は午後からボランティアの予定でしたが雨で活動が中止に。せっかくなので少し足を伸ばして山寺にでかけました。仙台から仙山線で１時間強、天気は今ひとつでしたが、有名観光地だけあり次々と人がやってきました。日本人と外国人は７対３でしたが、中国語はもちろん欧米人も目立ちました。山全体にお堂が点在していますが、奥の院までは駅から40分ほどで、ほとんど山登りです。運動不足の方々にはかなりこたえるようで、ゼイゼイ言うてる方もけっこうおられました。
山寺からは仙台経由で各停で福島駅に移動して駅前のホテルに宿を取りました。3.11や熊本では宿探しに難渋しましたが、今回は福島も郡山も仙台も宿に余裕がありある意味拍子抜けでした。

火曜はJRを各停で移動して、郡山でボランティアでした。驚いたのは福島からの列車が大阪なみの激混みで途中まで座れなかったこと。JR東さん、もうちと車両を増やしてもええんとちゃいますか。ちなみに鉄道関係では半分ほどは止まっている阿武隈急行線は復旧にまだまだ時間がかかりますが、磐越東線は16日に開通予定です。またリアス線、水郡線、八戸線は台風の影響で不通が続いていて、まだかなり時間がかかりそうです。

被害の大きかった郡山は三連休中日には367人のボランティアが集まりましたが、それ以降は減少が続いています。
この日のボランティア総数は80人ほどで、私のマッチングは個人宅の家財の移動で、浸水した一階の荷物や家具を庭に運び出しました。一緒に作業をしたのは４人で男子３女子１、愛媛・東京・栃木・北海道という組み合わせでした。皆さんボランティア慣れされていて、流れ作業でスムーズに作業は進んでいきました。
この日の作業は室内から庭に運び出すだけでしたが、次のボランティアさんは大変です。冷蔵庫や家具、畳（水を吸ってとにかく重い）をはじめ低く見積もっても軽トラ15台分の量はあり、分別はされていません。これを積み込んで運ぶだけでもひと仕事です。また室内に目を向けると、大工さんが羽目板を外してくれると、床下の泥だし、消毒をして初めて作業は完了です。元通りにはまだまだ時間がかかりそうです。

33万都市の郡山ですが、阿武隈川周辺は道路に沿って土のうや瓦礫がまだ点在して積まれていました。
市役所周辺はどちらかというと高いところにあり被害はなかったようですが、阿武隈川の東側はかなり浸水しました。ちょうどど真ん中にある日大（学生のアパートも大きな被害を受けました）の敷地の中に郡山市はサテライトをかまえていますが、少しずつですが依頼も減り、ボランティアも減っているとのことでした。

続いては個人宅の窓拭きに精を出しました。
窓拭きのボランティアは初めてでしたが、1.5m近く床上浸水した家で、窓の多い日本家屋。おまけに廊下を挟んで欄間も完全にやられていて、外は網戸を含めてケルヒャーが大活躍ですが、室内は拭けども拭けどもきれいになりません。雑巾不足とガラスクリーナーやマイペットがないのが作業を遅らせました。プールにつけてたわしでこすればあっという間にきれいになるのでしょうが、なかなかそういう作業はできませんから。

作業の後のお楽しみは柏屋さんで、郡山では外せません。駅前の本店で酪王ロールを買うのを楽しみにしていましたが売り切れで残念。日本三大まんじゅうの薄皮饅頭をお土産に買い込んで郡山をあとにしました。
ホテルに帰ってシャワーを浴びたあとは福島名物の円盤餃子を食べに山女へ。前日食べた照井も美味しかったですが、山女はその上を行く美味しさでした。食後にはフルーツピークスでパフェを頂き、中合（なかごう、駅前のデパート）の店内をうろうろ。地方の駅前のデパートは苦戦が続きますが、中合もご多分に漏れず閑散としていました。

最終日はリフォレに帰るだけですが、千歳までの飛行機が昼過ぎだったので、少々時間があるので仙台の町中をぶらぶら。牛タンとずんだでしめて旅のメニューはすべて終了しました。
今回の旅の収穫はフルーツピークスのスイーツを食べれたこと。柏屋共々郡山では贔屓の店になりそうです。