ハヤカワの邦訳ノンフィクションは基本的に質が高いものが多いですが、文庫本になったので読了。コロナワクチンが話題になる中でタイムリーな文庫本化です。
基本は古代から現代に至る新薬発明物語なのですが、洋物ノンフィクションに良くある人間ドラマに力を入れた内容でやたら面白い。著者は本物のドラッグハンターなので、薬学的な内容も充実しています。(図表が無いのは残念)
難点があるとすれば、時代が新しくなるにつれて当然ながら専門性が濃くなって理解するのに時間かかるところ。それでも一般読者向けに分かりやすく説明しているので、最後まで楽しく読めました。
薬価が高くなる理由、また現代の新薬開発に内在する問題を知るには良い本だと思います。
なお、一番最初の原注で笑った
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