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2021年02月16日18:01

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【ネタバレ１】『ツイン・ピークス　The return』シーズン３

忘れた頃にすみません。ようやく今回から『ツイン・ピークス　The return（シーズン３）』のネタバレ感想を書いていこうと思います。またまた長くなりそうなので、何回かに分けて書きますね。

最初に、完全にネタバレしていること、話の前後を無視して書く場合があることをお断りしておきます。そして、これが一番重要ですが、あまりにも謎が多いため、私の妄想や憶測が多々含まれています。その辺ご了承いただいたうえで読み飛ばしていただければ幸いです。

【Cooper,Cooper】
シーズン２の中で、ブリックス少佐が極秘任務中にキャッチしたデータにこの文字が含まれていましたが、これは「二人のクーパー」のことを示しているようです。シーズン２の最終章で、確かにクーパー捜査官は二人存在しました。本来のクーパー捜査官と、影（ドッペルゲンガー）のクーパー捜査官です。そして、ボブに魂を乗っ取られた影のクーパー捜査官は、悪クーパー（…と呼びますね）として地上へ、本来のクーパー捜査官は、ロッジに閉じ込められてしまいました。シーズン３は、そこから２５年後の物語です。

ついに地上へ出てきた悪クーパーは、２５年を経て極悪非道な危険人物となっていました。しかも、元々優秀なFBI捜査官であることから、頭もキレるし身体も強いわけです。そこにボブの邪悪な魂が合体して、とんでもないことに…（笑）

一方、ロッジに閉じ込められてしまったクーパー捜査官、２５年経って、ようやく地上へ戻れることになりました。ローラが「２５年後にまたお会いしましょう」と言っていましたが、本当にそうなったみたいですね。クーパー捜査官は、巨人からアドバイスをもらって地上へ戻る準備に入ります。

…が、入れ替わりにロッジに帰ることになっているらしい悪クーパーはそれを拒否！そこで、第３のクーパー（…にそっくりな男）が登場します。クーパー捜査官は、このラスベガスに住むダギー・ジョーンズと入れ替わることになります。これで、カイル・マクラクランは３役をこなすこととなりました。

ちなみに、この「Cooper,Cooper」を含むブリックス少佐からのメッセージは、シーズン３の中でちゃんと回収されます。

【ラスベガス】
私、シーズン3の中ではこのラスベガスのパートがいちばん好きです。地上に戻ってきた当初のクーパー捜査官は、自分の名前もわからない、自分で靴も履けないという赤ちゃん状態でした。言葉も満足にしゃべれません。

演出のスローテンポも手伝って、最初はイライラしながら観てました。でも、ダギー（クーパー捜査官）の妻、ジェニー・E（ナオミ・ワッツ）のマシンガントークと赤ちゃんダギーのコントのようなやり取りがおかしくて、またジェニー・Ｅの息子のサニー・ジムとも仲良くなり、家族の絆ができてくるころにはすっかり感情移入してる自分がいました。なので、お別れのシーンなんかはウルウルしちゃいましたよ～。

あと、このシリーズ通していちばん感動したのは赤ちゃんダギーがようやく目覚めてクーパー捜査官に戻った時でした。このあと、足踏みしていた物語が徐々に動き出していくのです…。また、カジノのシーンはコミカルなものが多くて好きでした。特に、常に目線が謎なキャンディ、サンディ、マンディの3人娘が最高です(笑)　

【ドッペルゲンガー（影）とタルパ（化身）】
この２つ、ややこしいですよね。基本的には同じものなのかもしれませんが…。シーズン3には金色のパチンコ玉のようなタネが出てきます。このツイン・ピークスの世界では、影は元々存在しているもので、条件が揃えば自ら出現するもの。これに対して自分の髪の毛などから意図的に作られた人物が化身なのかもしれません。

例えば、悪クーパーはクーパー捜査官のドッペルゲンガー（影）、ダギー・ジョーンズは悪クーパーが作ったタルパ（化身）…ということでしょうか。役割を終えた化身は、ブラック・ロッジに戻るとその体は消え、かわりに金色のタネが残されます。

…にしても、不思議ですねえ。片腕の男は、悪クーパーがロッジに戻ることを拒否した時点で、「君たちのどちらかが死ななければならなくなった」と言っています。悪クーパーは刺客を駆使して赤ちゃんダギー（クーパー捜査官）を狙おうとしますが、赤ちゃんダギーは簡単に殺せるものではありません。なんせ、訓練されたFBIですから(笑)。悪クーパーが自分で殺してしまった方が早いと思うんですけど…。予告編の日本語ナレーションによると悪クーパーは”分裂した自分”ですから、自傷行為はダメってことなのでしょうかね。ブルー・ローズ事件の教訓なのかもしれません…？？？

今回はここで切りますね。次回は第８章について書いてみたいと思います。