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2015年01月28日17:42

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『愛のメモリー』

映画『愛のメモリー』を観た。

(1976年 米 監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:クリフ・ロバートソン ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド ジョン・リスゴー ワンダ・ブラックマン シルビア・クーンバ・ウィリアムス ストッカー・フォントリュー スタンリー・J・レイス)

これは、旦那のチョイス。題名を聞いたとたん、「松崎しげる?」と即座に思ってしまったけれどデ・パルマだったのね…。初期のころの作品かしら。

【1959年、ニューオリンズの夜。実業家マイケル(クリフ・ロバートソン)は結婚10周年パーティーのあと、娘と妻を誘拐され、二人は追跡中に事故で死ぬ。それから16年。マイケルは思い出の地フィレンツェで妻と生き写しの娘サンドラ(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド)に出会い恋に落ちるが…。(ぴあ映画生活より)】

へ〜、1976年って『キャリー』が公開されたのと同じ年なのね。(『キャリー』は未見)ヒッチコック好きのデ・パルマ監督が、『めまい』にヒントを得て作った作品だそうだ。

冒頭から、雰囲気がもう“デ・パルマ ワールド”。加えてバーナード・ハーマンの音楽がいい!邦題はラブロマンスを彷彿とさせるけれど、画はどっぷりサスペンス調よね(笑)ちなみに、原題は『Obsession』。

主役のクリフ・ロバートソンは、どこかで見覚えが…と思ってたら、『スパイダーマン』(サム・ライミ版)でベン・パーカー役をやってた人ね。他にわかるのはジョン・リスゴーくらいかなあ。

妻のエリザベスとサンドラの二役を演じたジュヌヴィエーヴ・ビジョルド。なかなか綺麗な人だけれど、ちょっとサンドラ役には年齢的にきつかったかも…?サンドラって、たぶん23、4歳くらいの設定のはずなんだけど妙に幼く見えて、無理があるような気がするのだ。

フォト


70年代のサスペンスの臭いがぷんぷん漂ってくる感じ。そこにデ・パルマの幻想的ともいえる映像が重なって、雰囲気は抜群に良かった。ストーリーも悪くはないんだけど、少し設定に無理があるような感じがする。現実的じゃないようなところがあるのよねぇ。。。

カラクリも、なんとなーく読めてしまうわけだけど、それでも脚本がしっかりしてるので最後まで飽きることなく観ることができた。なるほど、『めまい』にオマージュを捧げているというのは、今から思えばよく分かる。ヒロインも二役、ラストシーンもしっかりクルクル回ってたしねぇ(笑)

調べてみると、この作品は製作は『キャリー』よりも先に作られてて、公開は『キャリー』よりも1年後なのだそうだ。まだあまり世に知られてないころに作った作品だったのね。なるほど、粗い部分もあるけれど、やはり映像美だったり、カメラワークだったり、ところどころにデ・パルマ監督の秀でた部分が垣間見えるのが分かる。

…それにしても、この邦題、時代背景が見えてきてなんだか笑ってしまうわね〜。70年代って、『ある愛の詩』がヒットして以来、そんな感じの邦題が増えた時代だったもの。

今観ると、ストーリー的にはそんなに驚くものではないし、あまりヒットしなかっただろうなという感じはするけれど、それでもデ・パルマ独特のどっしりとしたサスペンスの雰囲気は味わえる。『キャリー』の影に隠れてる感は否めないけどね(笑)

まあ、70年代のちょっとしたサスペンスが観たい時にはまずまずの作品ではないだろうか。



『めまい』
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