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2015年01月19日16:38

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『悪の教典』

映画『悪の教典』を観た。

(2012年 日本 監督:三池崇史
出演:伊藤英明 二階堂ふみ 染谷将太 林遣都 浅香航大 水野絵梨菜 KENTA 山田孝之 平岳大 吹越満 宮里駿 荒井敦史 横山涼 竹内寿 西井幸人 藤原薫 堀越光貴)

ちょっと気になってた作品。DVDで鑑賞。

【ハスミンというニックネームで呼ばれ、生徒たちから圧倒的な人気と支持を集める高校教師・蓮実聖司(伊藤英明)。生徒だけでなく、ほかの教師や保護者も一目を置く模範的な教師だったが、その正体は他人への共感や良心を持っていない反社会性人格障害者であった。学校と自身に降り掛かったトラブルや障害を取り除くために、平然と殺人を犯しては校内での地位を強固なものにしていく蓮実。しかし、ささいなミスから自身の凶行が知られそうになってしまう。それを隠そうと悩んだ彼が導き出した答えとは…。(シネマトゥデイより)】

二階堂ふみに染谷将太か…。園子温作品の『ヒミズ』を思い出すではないの。今回も、同じく生徒役なのね。

原作は貴志祐介の同名小説。

勝手に園テイストな作品かと思ってたら、全く違うのね。どちらかといえば深作欣二監督の『バトルロワイヤル』っぽい。(特に後半)

三池監督はとにかく多作。よって、当たり外れが大きい。どんな作品もきっちりまとめてくる監督の技量には感服するところがあるけれど、たま〜に「雇われ監督」っぽい臭いがすることがあるのよね…。

フォト


この作品の目玉はやっぱり伊藤英明なんだろうな。それまでのイメージを覆すような役柄に挑戦してるということに評価できるし、成功してると思う。だけど、どこか物足りない。サイコパスにしては、インパクトが足りないような…。知的なサイコパスという感があって、それはそれでいいのだけれど、ちょっと怖さがないような気がするのだ。

うーん『冷たい熱帯魚』で、でんでんのキョーレツなキャラを観てるので、どうもハスミンが薄いように思えてならない。

ストーリーも悪くはないと思うのだけれど、最後まで観ても、残るものがあまりない。ハスミンがとんでもないサイコパスだということは分かったが、何が言いたい作品なのかよく分からないのだ。

ただ、役者さんの演技はなかなかで、吹越満は不快感たっぷりの先生役、お見事!山田孝之がちょっと意外な感じの役回りだったなー。生徒たちも、『バトルロワイヤル』に出てた生徒役の俳優さんが後々有名になったように(柴崎コウ、安藤政信、塚本高史…)、そのうちTVや映画で活躍する人がこの作品の中から出てくるかもね。

怖さが足りないと思ったのは、劇場の大きなスクリーンで観ていないからかなぁとも思うし、伊藤英明のハスミンは、スイッチが入る瞬間が緩い感じなのでそう思ったのかも…。

とにかく、スプラッター作品だし、あまり人にはオススメできない感じ。「雇われ監督」っぽい臭いはしなかったものの、三池作品としては普通レベルかな。これなら園作品の方が、よっぽどズドーンとくるわ…。

でも、基本的に三池監督は嫌いではないので、他の作品に期待しよっと。



『ヒミズ』
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『冷たい熱帯魚』
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