追悼。

吾妻ひでお氏が亡くなった。

食道がんで闘病中だったとの事。６９才という年齢は比較的若いが、休業中に重度のアルコール中毒を患っていたことを考えると体にはだいぶガタが来ていたのかもしれない。

氏の名前が広く知れ渡るようになったのはバリバリの現役時代よりも｢失踪日記｣を出版されてからだと思う。

７０年代少年チャンピオンの黄金期に主力作家では有ったが同時期に活躍されていた漫画家に比べると一般的な認知度は低かったのではないだろうか。

思えば人生の大半を体育会系な環境で過ごして来た自分がオタっ気を失うことが無かったのは少年期に読んできた漫画の影響が大きいと思う。

クソガキだった自分が「萌え」や「オタっ気｣の元祖と言われる氏の漫画にどれほど煩悩をくすぐられて来たことか。

長い休業期を経て全盛期の勢いは無いにせよ活動を目にすることが多くなり著作の再評価も高まっていただけに残念としか言いようがない。

心よりご冥福をお祈りいたします。