mixiユーザー(id:366862)

2019年09月19日13:53

181 view

おっとっと

二週かかないだけで
もう日記の筆のペースが落ちてる。
覚えてるうちにまとめにゃあ

土曜日はBoA3、悪太郎氏GM。PCのすごく良くないところを掘り起こされてしまったかもしれないの巻き。
日曜日はBoA3、悪太郎氏GM。たすかりゃいいってもんでもないけど、助かってよかったの巻き。



土曜はサークルのほうでお久しぶりにBoAのプレイヤー。
身内方で一等レギュラー性の高いキャラを持ち込む流れがあったのでまあ感覚としては……


お話のテーマというか、考えたいのは「性質」をどこまで許容すべきか、みたいな話。


とある、妖精が住むような森の中に
出会うものみななで斬りにしてしまうような、
恐るべき、しかしいやに美しい女性剣士が数年来住んでおり、

その森を通れば国交がすごく楽になる(迂回はできるんだけど遠い)二つの領の領主が、
その森をどうしようか、その剣士をどうしようかと悩んでいます。

ほんの数年前まで、この二領は小競り合いをするような間柄だったのですが、
一方の娘さんをもう一方の若き領主に輿入れさせるなどの関係改善を進めていたところに、
くだんの剣士の登場でもって、移動中のこの娘さんも惨殺されてしまうなどの憂き目にあっており……

というような状態。



しかしてこの剣士、
もとは、輿入れされるほうの若き領主の幼馴染であり、
あるいは、幼心に結婚を約束した仲であり、

小競り合い時代、
「妖精の森で血を流すと、その森から出られなくなる」という禁忌を犯してまで、
そのルールを無視して進軍してきた敵軍をたった一人で血祭りにあげた英雄でもあるのだと……



妖精、血祭り。
そう、
「妖精将軍」「吸血魔将」魔神ティネアの影響下に入ったということになります。



ただこの女性、
お話してみるだに
「戦い」にその身と生死をゆだねることを、なんというかそのまま生きる道、生きる喜びとしており

「貴方は遊んでくれるのか?」
「今より若いころ、初めて出てみた道場練習で何人か再起不能にしてやったところ、表に出してもらえなくなった」
「(訓練であれ戦争であれ)なぜみな思い切りやらないのか、全然理解できない」
「(お菓子など与えても)甘いものよりきれいな服より、戦っているほうが……」


なんというかガチ。

戦っていたいというか、
「生と死のはざまに身をゆだねていたい」というか、
その道を走る以外に生き方を知らないし興味もないようなことを
数少ない口を開く瞬間には供述します。


「森」に入る前からそうだというなら
そりゃあティネアも唾をつけたくなるだろう。


幼馴染だったという領主は、
「彼女を妖精の呪いから解き放ってくれ」といった依頼をPCにしては来るんですが、

なにか妖精に閉じ込められ、狂わされている以上に
彼女自身の「性質」が危険なものであるということをPCたちは感じざるを得ず、


彼女の「呪い」とやらが解けるのか?
彼女を閉じ込めている「森」の檻を開け放つことは正しいのか?
と首をひねる感じになっていきます。


そして、もうひとつ疑問視されるべきは、
そんな危険な森を、
輿入れ予定の花嫁は、なぜ迂回もせずに通ろうとしたのか?



実のところ、
このお話の殺戮者は「女剣士の呪いを解いてくれ」と依頼してきた領主。

思うままに血にまみれる彼女に、
自分はついていけないというところまで含めて、
慕情とともに崇高な憧憬を持ち、

家の判断で閉じ込められた彼女に活躍の場を与え、
森にとらわれてからは彼女のためにエサを与え、
そして「森」の檻を解いて、彼女の凶剣を世に放ち、

その姿を存分に愛そうという、

つまりは、自分の手で誰かを殺戮するのでなく、
「自動的に誰かを殺戮してしまう愛しい人」を最大限アゲることによって殺戮を巻き起こすタイプの殺戮者、という……。



しかして、
この男のやろうとしていることは、ティネアの不興を買う行い。
彼女の強力なエージェントも、若き領主に警告を述べにきている節があり、
ありていに言ってシナリオ的には勝手に死ぬ人だったそうです。


PCはむしろ、
やはりこの、ティネアの寵愛を受けた半ば闇の眷属である、
決して人の世と相いれることのない凶剣の女剣士をどうするか、というほうに腐心しなければならない。

しかし、これほどの「性質」の人を、
「呪われていて哀れだから、人間社会に会う形に治して、普通の人生を与えてあげたい」
などという、常識的な価値観に当てはめて救うことが、
はたして正しいことだろうか?
(そもそも可能なのか?という部分も含めて)



ここを悩むのが、若き領主に彼女の救助を依頼されつつ、
シナリオ内で答えが揺らいでいくPCの役目ですが、


女剣士に直接会う役のPCは、わざわざ「推奨PC:戦士」と書いてあるくらいで、

つまり、
男女の仲という以上に、「彼女と打ち合う」こと自体に
人生の一部として一定以上の価値を感じて良いキャラクターが呼ばれているということでもあり、



「キャラクターによっては」常識的な救いを彼女に与えようとするのかもしれませんが、
ここはなんというかベクトルを与えられているわけです。



だって、彼女はもう人間として
打ち合って死ぬ人生をただただ全うしたいと、それだけなんだもの。



ここに、普段はヒロインとなると見境なく助けてしまう美少年剣士を放り込んだのですが、
「命を懸けるに足る大義があるなら、(何より愛してやまない)戦いに身を投じることができる」という危うさを見透かされるような出会いになりました。

美しい女性が失われることを「もったいないなあ」と感じながらも、
彼女の美しさと自身の「性質」を存分繰り広げる「だけでいい」この戦場に
こちらもやっぱり喜びを感じてしまい、

自分についている「首輪」を、彼女の言葉を通してどう考えるか
改めて認識することになる、という……



今一方、
両領のため、亡くした娘のためにあの剣士を倒してほしいと願われた剣士PCは、
記憶喪失のため出所のわからない怒りを抱えながら、「誰かの怒りの代行」として己を振るう、
「誰かのための戦い」であって「戦いのための戦い」とはかけ離れたところにいる人だったので、

全体的にこう、対比やなんかがうまくはまった配役になってました。
闇の眷属とはいえ殺戮者じゃない人と円満に殺しあうクライマックス……。



妖精将軍閣下に頭撫でてもらった……!!!!





日曜は
こちら珍しくPC指定で

「使い捨てられる人材」と「使い捨てるもの」……ではなく「使い捨てるものに、人材を流通させるもの」のお話。


奴隷的労働力以上に、
異端魔術的な実験や、血統確保のための道具として使われるような人々の被害はハイデルランドではまだまだあるのですが、
そうした事件の被害者が、直接自分を道具として使い捨てるものに敵対する必要性とは別に、

総合的には、「そのすべての悪徳に対して、流通支援を行う」、
いわば人さらいとか人身売買のような仕事というのは間接的に、しかし最も多く被害者を増やしてもいるもので、



そうした「直接手を汚しているわけではない」仕事をこなしてきた老人が、
とうとう引退を決め込み、
その孫娘に、裏の仕事を何一つ知らせないまま、幸せに生きることを願い、


一度は売られ、
売られた先で生まれた子供を、さらにもう一度奪われ売られた女性が、
「己とその子、孫だけは幸せに、などとどの口が言うのか?」と追い殺そうとするお話。


しかし、
この追手も、決して考えなしに殺戮を望んでいる人ではありません。


人材以外にもあらゆるものを「調達」してきた隠居老人は、
その血筋に、富を約束する魔神を宿しており、
望みをかなえてもらいながら、魔神の不興を買う行為を決して許されず、という人生を送ってきたものではあり
(実際、息子夫婦は、老人が魔神の継承を拒否しようとしたため”事故死”しています)、


次は、その魔神を孫娘に継がなくてはならない。

そして、そんなこと、祖父として決して起こしたくはない。



「願いをかなえる」魔神です。
不興を買う行為を行えば罰が下されるとはいえ、
「魔神の死を心から願い」、「自分の一族が己で途絶えることを心から願えば」、

つまり、決心からの自死(というか心中)を行えば、
魔神は死んでしまうしかない……という弱点を抱えてもいます。


孫娘に魔神が継がれる前に、
この老人が、己の魂の不転生と引き換えに自死を行えば、

お孫さんは助かる。
魔神も滅ぼせる。


この形状を、

「いかに老人にとって絶望的に実現させるか」、

これが、己と息子を売られに売られた女性の復讐となります。



これを、
「セプテントリオンの血脈を残すため」だけにさらわれた血筋である
クリスちゃんPCでもって挑むやつです。



魔神を倒す方法をしっかり探すとして、

「老人に、今までの人生のツケを払わせるべきか?」
「とかく品行方正に生きてきた限りの孫娘は、両親の死の理由、自分の家系の罪を、本人の知る由もないところから背負わされるべきか?」

というところに、
被害者女性の突きつける罪と罰の検討を差し込まなきゃいけないのですが、


なぜセプテントリオンの道具であったPCが呼ばれたかといえば、
被害女性の息子さんが、「セプテントリオン由来のテロリストに買われて消費資源になった」から、という事らしく、

(自分も結社周りの話は捨てたい過去なので、ぎりぎりまで渋りましたが)しっかりセプテントリオンでのその事件の経緯を調べると、
「消費資源」の何人かは、血液を抜かれて凍結保存されていたそうなのですが、
血液を再投与してこう……元力的に上手に解凍されて助かった子も数人いた、という話が舞い込んできて、


そうはいっても、
復讐者の息子さんが生存者に含まれていることが確定したわけでもなし、
助かっていてくれ、こんな時くらい仕事をしてくれ神様、と
似合わぬ神への祈りに身を任せるしかないPCとかの構図、


それが無事、エンディングで叶った、
というような形にはなった……



のですが、


「一人の女性が声を上げ、彼女の運命が助かったから、残りの罪は不問」といえる問題でも当然ありません。
彼女自身が苛酷な魔術実験の被害にあったことは間違いなく、
その息子さんが生存していたことはたまたまにすぎず、
そして実際に助からなかった子供たちもたくさんおり、

その事件に限らず、魔神の力を借りて様々なところに人を「売りさばいた」罪は、
一人偶然助かったことで消え去るものではありません。



しかし、
「声をあげる人がいなくなったので、その辺がうやむやになってしまう」こともまた、世の常。
それによって、
「本来不幸になるべきでない少女が、いらぬ不幸を背負わされずに済むのなら」……

この咎を、また背負うことができるのも、人より力を持ったPCの仕事でもあり。
短絡的に「丸く収まったからいい」などと考えるのではなく、
ここで一つ「嘘をついた」ことを背負っていくことが、またPCにこそできるということではあります。

そういうのは、クリスちゃんPCには大変にあうからね!
アタシやアタシのママと違って、救われた人がいるなら、それはなにより大事なことだ。
残りの嘘は、このヒトゴロシが引き受けてやるさ。



(魔神の継承が、”契約を結んだ相手に継承できる”性質を利用して、継承先を変更したうえでその継承先を害してしまえば、行き場を失った魔神が殴れる状態で召喚できるという話を聞いて)


PC「フィニスNPC,死んでくれ!」
NPC「……ほう……?(サメのように笑う)」
PC「ちょっとの間でいいんだ!?」
NPC「……!?ほ、ほう?」
PC「その前に、この契約書にサインしてくれ!」
NPC「……えっなに」
PC「じゃないと、アタシがこの契約書にサインして死ぬしかなくなるんだ!」
PC「何かお前詐欺にでもあったのか、それともフィニスを使った新手の保険金詐欺でもするつもりか!?」
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年09月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

最近の日記

もっと見る