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2019年10月10日22:44

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ご本人の快挙を讃えるとともに、旭化成にも天晴れを進呈したい

化学賞、吉野さん夫婦で会見
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5821696


若い時分、証券アナリストなんていう胡散臭い稼業をしてた頃、よくお目にかかった「R &D費」なる言葉。

将来に向けた知的資産の蓄積である「基礎研究」と、基礎研究で開発された成果物を活用して具体的な製品を作る「応用研究」、さらに応用研究で生まれた技術を組み合わせる「開発研究」などに分類されたこのR &D費、今もアナリストには重宝されてる指標なのだろうか。

当時、日本の企業が投じるのは「応用研究」と「開発研究」ばかり。
R&D費に占める「基礎研究」の割合は著しく低いとの評価を誰もが口にした。
資本家が求めるのは投資の見返り。
だから、目先の利益ばかりを追いかける企業体質も「資本家」の存在で成り立つ資本主義の悪弊ゆえと、その頃から資本主義が嫌になり始めたものだが、まあ、その話はどうでもいい。
ただ、日本人は欧米が時間とコストをかけて培った基礎研究を利用して儲けるのが上手い器用なサルのようなものだ、などと言われるとなんとなく腹が立ったものだ。

それでも、遠い将来世代に付加価値を残そうと基礎研究に余念のない、見上げた企業だって、確かにあったはずだ。
小生の知る限り、当時はキャノンや富士写にそんな雰囲気を感じていたが。

「名誉フェロー」と呼ばれた吉野彰氏の半生は企業人であり、生粋の教授と云うのは正鵠ではないのかもしれないが、旭化成の中で一途に基礎研究に専心してこられた生き様は、やはり教授と呼ぶに相応しいのであろう。
氏の快挙を讃えるとともに、氏に思う存分、基礎研究の場と環境を提供した旭化成にも、有為な企業として「あっぱれ」を進呈したい。


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