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2019年09月17日18:47

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これだけの記事の内容から軽々しく判決の是非は問えないが。

■HIV内定取り消しで賠償命令=「告知義務ない」−札幌地裁
(時事通信社 - 09月17日 11:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5791102


非常に興味深い判決。
司法試験の憲法の論文試験の題材になりそうな問題ではあるまいか。

まずもって、
>社会福祉士という業務内容に照らすと感染の危険性は無視できるほど小さいと指摘。

などと断定的に言ってしまってよいのか。
慎重な医学的根拠に基づいての判断であることが担保されているのであろうか。
本件は、いわゆる「個人の人権」と「公共の福祉」とのせめぎ合いという、憲法ではわりとオーソドックスな命題だが、「院内感染の可能性の多寡」は、その綱引きの判断に多大な影響を及ぼす。
徹底して医学的に根拠が求められたはずだと思うが、記事の中ではまったく触れられていない。

そしてまた、当然のことながら、
「あえて自ら持病のことを告げなかった」
というのと、
「持病の有無を問われながら虚偽の回答をした」
というのとでは、司法判断に及ぼす影響がまるで違う。この点の原告と企業側とのやり取りは重要だ。

その意味で、この判決の判旨を最初から最後までじっくりと読まないことには、この判決の是非は語れないことになるが、さて、どんなものだろう。

加えて、論文試験には加えておきたい論点が今ひとつ。
「企業側がどんな人間を採用するかについての自由もまた保障される」ということで、昭和48年の三菱油脂事件では「採用判断のために事前に思想信条の調査を行うこと」が否定されなかった。

こうしたことを総合的に考えてみると、判決がどちらに転がっても不思議ではないギリギリの判断ではなかったろうかと推察する。
もちろん、判旨を隅から隅まで読んでみなければ、なんとも言えないが。

だからなにより怖いのが、限られた情報だけで、この判決は正しい、間違ってると、世論が断じてしまうことと言えようか。
もちろん、この責任は伝達の担い手たるマスコミに負うところも大きい。

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