[あらすじ] 亡父が網戸を嫌ったため、自宅に網戸が無い。
蚊に刺されると痒いよいやだよ。
網戸を自作した。
思えば、ひとむかし前の網戸の網は妙な水色だった。
あれが非常に鬱陶しかった。
庭に向かって広いガラス戸に作ってあるけれど、
そこにあの水色の網戸を嵌めたくない気持ちはよく分かる。
しかし、時代は進み、灰色の網戸が一般化し、
そして更に時代は黒網戸なのだ。
変な反射が無いので、あみあみした存在感が無い。
こんな網戸ならいくら在ってもいい。
通風は半減するけれど、蚊が入らないに越したことはない。
※
狭いところを通る時にスピードが上がる。
また、狭いところが有ると流れができる。
ビル風を考えればすぐ実感できるだろう。
だから、家の窓も、全開するより細く開いたほうが、
通風ができる。
窓を細く開けるのであれば、網戸もその分だけ有ればいい。
と考えて、開ける分に合わせて細い網戸を作った。
そのほうが材料も少なくて済むし、取り扱いやすいからだ。
トイレや風呂場など、開けっぱなしにしたい窓を優先的に作った。
その後、暑くなってきた。
夜の間、窓を開けておきたい。
家の北側から空気が入って、南側へ抜けるようにしたい。
※
南側の小さい窓に網戸を作った。
窓の内側にはメッシュパネルを取り付けてあった。
前に飼っていた犬が、
「ここから飛び出たら外に行ける」という目で
しばしばそこを見つめていたのだ。
ただ、窓のすぐ下が階段で、2メートルくらいの崖だったので、
犬はそれを恐れて窓に飛び込むことは無かった。
無かったのだが、
「行けるんじゃないの?えいっ」
となったら後の祭なので、柵として張っていた。
その犬は5年前に他界した。
猫に向かってよく吠える犬だった。
その犬がいなくなったので、猫が家に近づくようになった。
犬の飛び出し防止だった柵は、猫の侵入防止のために
そのまま残すこととなった。
※
網戸が入ったので、ちょっと目障りだった
白の柵を取り外すことができた。
※
それと向い側の北の窓には、
どちら側をどれだけ開けても良いように、
窓全体を覆う網戸を作った。
動かさないのでそれはもう「戸」ではないかもしれない。
大きな木の枠を作って、それを既存の窓枠の板金の隙間に嵌める。
ちょうどよく嵌まって、気分良い。
なんならこのままでも大丈夫そうだったが、念のためネジで固定しよう。
下側のアルミの板にドリルで穴を開け、
手製の網戸の木枠を2ヶ所ネジ留めした。
※
予報の最低気温が24℃だの25℃だのと言っている。
窓を開けて風を通していても、
我が犬ウーゴくんはハアハアと暑がるかもしれない。
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