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2021年04月17日13:09

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黄揚羽の食卓

庭に芹が生える。

いつの頃からだったか、生えるようになった。
生ゴミを捨てる穴の近くから生え始めたから、
ある時に芹の根を捨てたのだろう。

芹は根も旨いのだが、母は知らなかったのだろうか。



そして、私はそれが芹だと気付くまでに何年もかかった。
そうこうするうちに、猛烈に殖えた。
日向へ日向へと、どんどん広がる。

そんな頃に、知人が言うのを聞いた。
「庭の芹を摘んでね、おいしそうって、お味噌汁にしたの。
その時たまたま家族が誰もいなくってね、一人で食べたんだけど。
すぐにね、お腹がキリキリ痛くなってさー。」

ドクゼリだったのだろう。
そんだけで済んだそうである。
しかし、重症化するケースだと、痙攣、意識障害、呼吸困難ということも
有るそうだ。
体質や体調にもよるのだろう。



この話を聞いたので、おそろしくて食べていなかった。

セリとドクゼリは見分けられる。
葉の形もちょっと違う。
セリのほうが日向が好きだ。
ドクゼリのほうが水の有るところが好きだ。

何より決定的に違うのは、地下の部分である。
ドクゼリには立派な根茎が有る。
それを割ると、節で分かれた空間が有る。

間違って食べてしまうのは、おそらく
葉が小さいうちに、葉の部分だけを摘んだからだろう。

セリは根も旨いので、根から取ればいい。
そうすれば、ドクゼリと間違うことも起きない。



これが、キアゲハの幼虫の大好物である。

アゲハの幼虫はそれぞれに特徴的な姿を持っているが、
黄揚羽もなかなかのもんである。
節々の一つ一つが虫に見える。
スマイルマークみたいな顔のように見える。
その総体が大きな幼虫なんである。

黄揚羽の幼虫が大勢でモリモリと食って、
芹は一旦すべての葉を失ってすっぱだかになる。
こういうことが有るおかげで、過剰に殖えずに済んでいた。

が、なぜか黄揚羽が生まれない年が有った。
そうなると、芹は好き放題伸び放題生え放題殖え放題広がり放題。



昨年一昨年あたりから、庭がセリセリランドになってきている。
ドクゼリじゃないことは分かったのだから、食べればいい。

ある日、冷蔵庫に豚肉が有るけれど、
野菜が無い。
葱すら無い。
何か、香りの良い野菜が欲しい。

有るではないか。
庭に。芹が。

食べた。
非常に旨い。
なんせ新鮮だし。
香りが強くてよろしい。

嬉しくも恐ろしくも、無尽蔵というくらいに生えている。
殖え過ぎ防止のためにじゃんじゃん食わねば。
根こそぎ食わねば。
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