足にしもやけができた。
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小学生の頃、足にしもやけができた。
肌がカサカサになって、ちょっとあかぎれができて、
全体にむくんで腫れて、かゆい。
押すと痛いので、しゃがんで指の付け根が曲がった時なども痛い。
手の甲にも少しできた。
40人くらいのクラスの中で、同じようになる子が数人いた。
女子ばかりだったように記憶している。
栄養不足も原因になるというが、
私や同級生たちは栄養不足ではなかった。
むしろ運動不足の子たちだったのではないかと思う。
白のソックスを履いて、
白の上履きを履く。
上面が大きく開いていて、幅のあるゴムバンドが一本横に通っている、
「バレーシューズ」と呼ばれるあの靴だ。
むくんで腫れた足の甲が、靴の上に盛り上がる。
症状のひどい子と、盛り上がりの比べっこをしたっけ。
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今の私の主な運動は、朝の犬の散歩になっている。
ただ、それが同時にしもやけの要因でもある。
一日のうち、一番気温が下がるのは日の出前の頃だ。
日の出の一時間くらい前から空が白み始める。
ちょうどその頃、散歩に出かける。
そして、ドッグランに行く。
ドッグランは広い。平たい。
ぽつりと樹木が植えてある。
雑草も冬場は枯れ果てている。
吹きっさらしである。
放射冷却ここぞとばかりに冷える。
リードで犬を繋いで移動するうちは歩くが、
ドッグランに連れて来て犬を放したら、
自分は歩く必要は無い。
うっかりじっとしていると、
長靴の中で足はどんどん冷えてゆく。
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スノーブーツでも買えよ、という話だが、
そこまででもないだろうと思っている。
そのくせしもやけにはなっている。
百円均一ショップに行って、中敷きを買ってきた。
片面がアルミで、もう片面がフリース地になっているもの。
これ一枚では弱かった。
効果は有るのだが、なんせ薄いので、
長靴の中で動いて、歩いているうちにいつの間にやら
足首のほうまで上がってきてしまう。
もう一組買った。
片面が金属で、もう片面がフェルト地になっているもの。
前に買ったものと、金属面同士を接着して、一枚にした。
これならしなやかに動いて上がってきてしまうことも無かろう。
という作戦はうまくいった。
が、冷えのほうが勝った。
毎朝、冷えきることで、足先の血行はかなり悪くなったようだ。
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そもそも、一年近く前から、足の親指の内側の感覚異常が有った。
触っても、なにか一枚挟んでいるような感じで、鈍い。
左から始まったが、ほぼ左右対称の症状だったので、
足の血管の問題が原因とは考えにくい。
ああこれもメンタルか、と思い、経過を見ていた。
6月末に母87歳パーキンソン病ヤールIV要介護5が
特別養護老人ホームに入居して、かなり生活が変わったからだ。
なかなか症状に変化は表れなかった。
症状が遅くに出てきたということは、
そこまでに時間がかかっているということだ。
時間がかかったのは、原因となるものの悪化が必要だったとか、
他の原因も重なってやっと症状が顕在化したとか、
そういうことだろう。
そういうものは、おさまるのにも時間がかかる。
感じとしては、さほどこじれてはいないと思うので、
経過を見ていたわけで。
夏の終わり頃にも、風呂に入っているのに
親指の内側だけいつまでも真っ白、ということに気付いた。
風呂で血行が改善しないとは、よろしくない。
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まあ、そんな基盤も有ったので、今年は足が冷えやすかったと言えそうだ。
自分で治療すべえ。
鍼灸に、刺絡という技法が有る。
専用の鍼を使って、ちょいと皮膚を傷付け、
そこから血を絞る。
しもやけのように、血液が鬱滞している場合、
刺絡をすると、どす黒い血がぴゅーぴゅー湧き出てくる。
これを抜いてやると、すっきりして、ぐっと症状も改善する。
たのしい。
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とは言え、
朝の散歩の時はもう一枚あったか靴下を重ね履きして出ようかな。
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