先に帰ると陰口を言われる

よく、
「女同士の集まりで一人先に帰ると悪口を言われる」
と言う。
まあ、ホントだね。

ただ、
女性に限ったことではない、
と言いたい。

男性ばかりの集まりの途中で先に帰った人の陰口が始まるのを、
私は何度も見たことが有る。

※

陰口はよろしくない。
言いたいことが有るなら、本人に対してちゃんと言って
話し合ったほうがいい。

そうかいな。

本人に向かって言えないような思いや、
ズバッと言ってしまわないほうが良いような事だって
有ると思う。

悪口大会になるのはもちろんよろしくないとは思うけれど。

本人のいない所でその人について文句を言ってはいけないということになったら、
かなり息苦しいことになると思う。

言いたいけど直接は言いにくいことは、
どこかで吐き出す必要も有ると思っている。

※

なんでもかんでも直接は言わず、陰でばかり言うというのも
どうかとは思う。
言う人の傾向も有ると思う。
誰かに対して何かを言う、ということが上手でない人がいる。
そういう人ばかりが集まっていたら、陰口大会にもなるだろう。
類は友を呼ぶ。
陰口をたしなめる人のいない集まりならなおのこと陰口が盛り上がる。

※

なぜ相手にしっかりと言えないかという理由も様々だろう。

角の立つような言い方しかできなければ、
直接言うと喧嘩になる。
喧嘩になるのを回避するために、直接は言わない、という選択になる。
いやいや、喧嘩にならないような言い方をする、身に付ける、
という選択も有るだろう。
が、陰口は手っ取り早い。

「くちごたえするな！」と言われたり、
暴力が返ってきたりするような関係の中で育ってきたら、
ひとに何か意見を言うということが苦手な性格になるかもしれない。

そのうえ、
「陰口はいけませんよ」と封じられたら、
はけ口を失った思いは内に留まり、
容量オーバーしたら破けてしまう。

※

だから、必ずしも、なんでもきちんと向き合って意見するのが良い
とは思わない。

※

しかし、「退席した人の悪口が始まる」のは
なぜ「女は」と言われるのか。
実際には女性の集まりだけではなく、男性の集まりでも同じことが有ると書いた。
では、男女いろいろいる場合は陰口にならないのか。

ならないわけではないと思う。
ただ、内容がちょっと違うのではないか。
なぜ陰口を言うかという理由になるものが、
同性のみの場と両性の場とでは異なるように思う。

同性のみではない場では、ただの陰口。
同性のみの場では、何か順位づけのような、
パワーバランスを作ったり確認し合ったりするような部分が有るのではないか。

つづく