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2020年06月05日22:18

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゚Д゚) < ワナジャ (Vanaja)

アクション映画のオマージュ満載『WAR ウォー!!』7・17日本公開
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=6109317

 ハイキターーーー!!!!!!キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
 IFFJでの「バン・バン! (Bang Bang!)」上映から苦節…何年だっけ? あれだけ楽しい豪快アクション映画がなんで日本で正式公開されないんだ、とグダグダ言ってたあの頃の私よ、ついに来たよリティック主演&シッダールト・アーナンド監督作のビッグバジェット・アクション映画が…!!
 間違いなく超必見なんだけど、それはそれとして、果たして7月に意気揚々と映画館にいけるのか自分はって心配があってね…素直に喜べない自分もいるるるるる…シクシク。
( 」`Д´)」<コロナのバカヤロォォォォォォォ
( 」`Д´)」<もっとインド映画をよこせぇぇぇぇぇぇぇぇ
( 」`Д´)」<なんだったら、地味な芸術映画でもこちとら満足だぞぉぉぉぉぉぉぉ
( 」`Д´)」<この前も大学卒業製作映画とか見て打ちのめされてたんだぞぉぉぉぉぉぉぉ……ぐはorz(自分の卒業制作というトラウマを思い出した顔)





ワナジャ (Vanaja) 2006年 111分
主演 マーマター・ブッキャ
監督/脚本/編集 ラージュニシュ・デュマールパリ
"泥に生まれ、泥に染まらず、泥から伸びる"
"君が咲かせる花は、真なり"

https://www.youtube.com/watch?v=2NNHRTFONx8

 アーンドラ・プラデーシュ州サンガーレッディ地区の漁村に住む漁師の娘ワナジャは、村にやってきた芸人のお婆さんの手相占いで「将来、素晴らしい踊り手になる」と言われて大喜び。それからは、古典舞踏クチプディの名手である地主ラーマ・デヴィの屋敷で働きたいと熱望するようになる。

 地主に気に入られたワナジャは、屋敷での住み込み仕事の合間に古典音楽と舞踏を学ぶ機会を得て、村の舞踏コンテストを勝ち抜いていくほどの実力を身につけていく。そんな中、地主の息子シェーカルが帰ってくると、彼はワナジャに目をつけ事あるごとに後を追い回すように…。


主役マーマター・ブッキャのインタビュー

https://www.youtube.com/watch?v=pTfDd4MwRkQ


わーい(嬉しい顔) タイトルは、主人公の名前。テルグ語(南インド アーンドラ・プラデーシュ州とテランガーナー州の公用語)で「睡蓮」の意味?

 米国でエンジニアとして働きつつコロンビア大学芸術学科で映画製作を学んでいたラージュニシュ・デュマールパリが、その学期期間中から書き始めた脚本をもとに、修士号卒業制作として本人が監督したテルグ語の印米合作映画。

 カナダのトロント国際映画祭をはじめ、世界中の映画祭で上映し多数の映画賞を獲得。米国では一般公開もされた。
 日本では、2007年のアジアフォーカス福岡国際映画祭にて「ヴァナジャ」のタイトルで上映。2016年には監督自身のYoutubeチャンネルで日本語字幕版が配信。その後、Amazon prime videoでも配信されている。福岡総合図書館映像ホール シネラ収蔵作の1つで何回か上映されているよう。

 インドが誇る伝統舞踊がもたらす文化的厚みの幸福感とその衰退具合、現代インド農村部にはびこる様々な性格格差・社会不安・差別や蔑視の実態と言う、インドの生活文化が持つプラス面とマイナス面の表裏一体具合を描く一本。

 なにはなくとも、これが大学の卒業製作として作られたと言う事実と、その完成度の高さに脱帽。そのロケーション、舞台となる村々を構成する舞台美術や小道具・衣装やアクセサリーの数々、社会批判の視点、素人ばかりの演者(映画出演経験者は、唯一シェーカル役のカラン・シンだけ!)から引き出される演技力・舞踏力の高さ、そうした関係者一同の協力具合だけでも相当な規模。
 主役ワナジャだけでも、数々の学校を訪れてのオーディションを経て選ばれたマーマター・ブッキャに1年間の特訓を課した上での撮影と言うんだから、その準備期間の周到さだけでもとんでもね。

 映画前半は、クチプティ・ダンサーに憧れる主人公ワナジャが、周囲の全てを利用しつつ自分の夢を叶えようと前進していく姿をポジティブに描きながら、その失われつつある伝統芸能の姿を魅力的に、美しく、現代から未来へと継承していこうとする強い意志を見せつけてくる。
 そのテルグ人たちの細長い手足の躍動感を、存分に発揮させるクチプティのダンスシーンだけでも「なるほど。伝統舞踏が伝統として重視されるのもわかるわ」と納得してしまうくらいに印象的。これが、撮影1年前には演技経験もダンス経験もない少女によって舞われていると言う事実だけでも衝撃ですよ。
 映画中盤以降、ある程度お屋敷で生活基盤を手に入れたワナジャに階級や職業差別・女性蔑視・社会腐敗からくる倫理観の欠如や貧困問題などなどの現代インドが抱える様々な社会不安が襲いかかったくるのは、こう言う映画の定番かもですけれど、それでも前進することを止めない主人公ワナジャのキャラとしての強さが映画を暗く沈ませることもなく、土俗的な匂いの強い劇中世界の中で苦境に支配される「俗」な日常と、それでもなお古典舞踏によってもたらされる「聖」の芸能舞台の世界が、両立していることで見えてくる多くの意味深な要素が、映画を多重的に見せていく。
 インタビューにて、ワナジャを演じたマーマター・ブッキャは劇中の物語について「最終的には彼女が勝ちますけど」と断言している、その1人の人間としての強さ・ポジティブさが、煮えきらなく複雑な余韻を見せる映画を、それでも快活なものとしているように感じられるのは、救いか、あるいは…。


監督ージュニシュ・デュマールパリのインタビュー

https://www.youtube.com/watch?v=lBF4WFYYZqg




受賞歴
2006 米 Hamptons International Film Festival 注目作品賞
2006 米 New York Indo-American Arts Council Film Festival 最優秀物語賞
2007 ポーランド Ale Kino! - International Young Audience Film Festival 作品賞
2007 Asian First Film Festival 主演女優賞(マーマター・ブッキャ)
2007 独 Berlin International Film Festival 監督デビュー賞
2007 エジプト Cairo International Film Festival for Children CIFEJ賞・子供国際批評家賞
2007 加 Carrousel International du Film CIFEJ賞・主演女優賞(マーマター・ブッキャ)・作品賞
2007 米 Chicago International Children's Film Festival ライブアクション注目映画賞
2007 米 Los Angeles Indian Film Festival 特別賞
2007 米 Memphis Internatinal Film Festival 注目作品賞
2007 米 Newport Beach Film Festival 外国作品賞
2007 米 Rhode Island International Film Festival 撮影賞(ミルトン・カム)
2007 米 RiverRun International Film Festival 批評家特別賞
2007 米 Sacramento Festival of Cinema 主演女優賞(マーマター・ブッキャ)・外国作品賞
2007 米 WorldFest Houston 外国作品賞
2007 独 Zlin International Film Festival for Children and Youth 新世代注目作品賞
2008 米 Moondance International Film Festival 外国映画作品賞
2008 米 Rome Internatinal Film Festival 作品賞
2009 マカオ Macau Internatinal Movie Festival 主演女優賞(マーマター・ブッキャ)
2009 Fantasporto 映画監督週間主演女優賞(マーマター・ブッキャ)




・Vanaja を一言で斬る!
「象に騎乗するのって、やっぱ鼻から乗っていくのね…」
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