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2019年08月15日11:29
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8月15日(木) #1899 北陸旅行記�� (終)
おはようございます。木下藤吉郎です。
今から120年前の1899年(明治32年)の今日、森永製菓の前身となります、森永西洋菓子製造所が創業されました。
■森永ミュージアム
http://
また、今から40年前の1979年(昭和54年)の今日は、シンガーソングライターのナオト・インティライミさんの生まれた日です。
■PROFILE｜ナオト・インティライミ公式サイト
http://
■ナオト・インティライミ Oh! My destiny 歌詞
http://
※歌詞内に生年月日を公言しているものと見られる記述がある
8月15日 木曜日
(前回からの続き)
早朝に訪れたばかりの筈の金沢駅だが、新幹線から降り立った時はその事がすっかり記憶から抜け落ちている感じがした。しかしながら、朝食をとった喫茶店が見えた時は「戻って来たんだな」と思えた。
定番の如く、ちょっとしたお菓子を土産物として買い、ネットで調べて興味を持ったラーメン屋で少し早い夕食をとることにした。
豚骨(とんこつ)ラーメンは独特の脂加減が好きになれず、私にとってはあまりいい印象のない食べ物だったが、ここで売られているものは職人が味を改良して、少し「お上品」な感じのものに仕上がっているという。
スープもさることながら、木耳(キクラゲ)のシャキシャキ感と、やや硬めの麺、ネギが絶妙の歯ごたえで食欲をそそり、なかなかのものに思えた。柔らかい麺が好きな人には不向きかもしれないが、私は適度な歯ごたえを求めるタイプなので、そうした意味ではこのラーメンは良質に思えた。
ラーメンで北陸最後のひと時を堪能したら、いよいよ帰阪の時である。
今回利用した「北陸おでかけパス」で滋賀県の長浜または近江塩津までは特急も利用できるので、まさに最後の最後までフル活用である。ただ、さすがに長浜、近江塩津のどちらにも特急列車(サンダーバード)は停まらない上に、最後に停まる敦賀(つるが)で在来線に乗り換えとなると、何時間も待たないといけなくなり、下手をすれば終電に間に合わない事態すら想定される事から、特急車内で精算をする事にした。
サンダーバードは湖西線経由のため、長浜を通らない。よって、特急の乗車ルートの通りに精算するとなると、近江塩津から普通乗車券を購入する措置を取る事になる。大阪へ向かうとなると近江塩津から精算は少し損かと思いきや、なんと新大阪を基準に計算すれば、長浜と近江塩津は営業距離が同じらしく、料金も同じである事が判明した。北陸おでかけパスの範囲がいささか中途半端に見えかねないように思っていたが、こうしたカラクリもあっての事かと思うと「この商売上手めが(´-ω-`)」と心の奥底で叫んだ。
金沢から福井にかけては、北陸らしいのどかな風景が広がっていたが、福井県の嶺北、嶺南を隔てる長い長い北陸トンネルを抜けて敦賀まで到達すると、近畿地方は目の前で「帰って来た」感が漂い始める。
特急「サンダーバード」は湖西線を通るため、大阪方を向いて左側の窓からは琵琶湖が拝めるのだが、既に日は沈み漆黒の闇に包まれていたので、どこが湖なのかさっぱり分からなくなっていた。だが、これほどまでに明かりが無いとなると、電車が過ぎ去ってそのライトも見えなくなった時には、いかほどの満天の星空が拝める事だろうか……。
サンダーバード号の一部の便は近江今津に停まるそうだが、それ以外の便は敦賀、より速達タイプは福井から京都までがノンストップになるため、琵琶湖の風景も売りと思えそうな特急列車でありながら滋賀県内の駅には一切停まらない事になる。「のぞみ号は停まらない、リニア中央新幹線も通らない、なんとも某鉄道会社にシカトされる地域になったものだ」なる静岡県民の嘆きみたいな話をちらと耳にした事がある気がするが、滋賀県民の鉄道ファンもさだめし似たような感じをされているのだろうか………。
大津京駅を通過し、再び長いトンネルに入ると、抜けた先は山科駅で、京都駅到着も近い。ここまで来ればもはや見慣れた景色である。
京都を出れば大方の特急は新大阪までノンストップだったが、今でははるか、くろしお、サンダーバードの一部の便が高槻にも停まるそうで、今回乗り合わせたものも該当した。ずいぶんと偉い都市になったものだと思ったが、高槻市は昨年の大阪府北部地震の被災地に当たる。都心部はきれいになっているようだが、山間部や住宅地はまだブルーシートが残ってはいないかと少し心配になった。
高槻を出ると新大阪まではすぐである。が、終点の大阪ではなく新大阪で特急列車から降りるのは思えば初めての事だったように思う。それもそのはず、ついこの間までは、東海道本線から大和路線(関西本線)へは必ず大阪まで出て環状線を使うより仕方なかったからだ。それが2019年3月よりおおさか東線新大阪〜放出(はなてん)間が延伸開業した事で、新大阪から大阪梅田を経由せずに八尾、柏原方面へ抜けられるようになったのだ。
発車時間が少し迫っていたので、急ぎ気味で電車に乗り込む。
ーー夜の闇を走り抜ける電車のテールランプは、遠ざかるにつれて、次第に街の明かりや星の瞬きと区別がつかなくなります。
お送りしてまいりましたこの思い出話が、美しくあなたの夢に溶け込んで行きますように……。ーー
（完
今から120年前の1899年(明治32年)の今日、森永製菓の前身となります、森永西洋菓子製造所が創業されました。
■森永ミュージアム
http://
また、今から40年前の1979年(昭和54年)の今日は、シンガーソングライターのナオト・インティライミさんの生まれた日です。
■PROFILE｜ナオト・インティライミ公式サイト
http://
■ナオト・インティライミ Oh! My destiny 歌詞
http://
※歌詞内に生年月日を公言しているものと見られる記述がある
8月15日 木曜日
(前回からの続き)
早朝に訪れたばかりの筈の金沢駅だが、新幹線から降り立った時はその事がすっかり記憶から抜け落ちている感じがした。しかしながら、朝食をとった喫茶店が見えた時は「戻って来たんだな」と思えた。
定番の如く、ちょっとしたお菓子を土産物として買い、ネットで調べて興味を持ったラーメン屋で少し早い夕食をとることにした。
豚骨(とんこつ)ラーメンは独特の脂加減が好きになれず、私にとってはあまりいい印象のない食べ物だったが、ここで売られているものは職人が味を改良して、少し「お上品」な感じのものに仕上がっているという。
スープもさることながら、木耳(キクラゲ)のシャキシャキ感と、やや硬めの麺、ネギが絶妙の歯ごたえで食欲をそそり、なかなかのものに思えた。柔らかい麺が好きな人には不向きかもしれないが、私は適度な歯ごたえを求めるタイプなので、そうした意味ではこのラーメンは良質に思えた。
ラーメンで北陸最後のひと時を堪能したら、いよいよ帰阪の時である。
今回利用した「北陸おでかけパス」で滋賀県の長浜または近江塩津までは特急も利用できるので、まさに最後の最後までフル活用である。ただ、さすがに長浜、近江塩津のどちらにも特急列車(サンダーバード)は停まらない上に、最後に停まる敦賀(つるが)で在来線に乗り換えとなると、何時間も待たないといけなくなり、下手をすれば終電に間に合わない事態すら想定される事から、特急車内で精算をする事にした。
サンダーバードは湖西線経由のため、長浜を通らない。よって、特急の乗車ルートの通りに精算するとなると、近江塩津から普通乗車券を購入する措置を取る事になる。大阪へ向かうとなると近江塩津から精算は少し損かと思いきや、なんと新大阪を基準に計算すれば、長浜と近江塩津は営業距離が同じらしく、料金も同じである事が判明した。北陸おでかけパスの範囲がいささか中途半端に見えかねないように思っていたが、こうしたカラクリもあっての事かと思うと「この商売上手めが(´-ω-`)」と心の奥底で叫んだ。
金沢から福井にかけては、北陸らしいのどかな風景が広がっていたが、福井県の嶺北、嶺南を隔てる長い長い北陸トンネルを抜けて敦賀まで到達すると、近畿地方は目の前で「帰って来た」感が漂い始める。
特急「サンダーバード」は湖西線を通るため、大阪方を向いて左側の窓からは琵琶湖が拝めるのだが、既に日は沈み漆黒の闇に包まれていたので、どこが湖なのかさっぱり分からなくなっていた。だが、これほどまでに明かりが無いとなると、電車が過ぎ去ってそのライトも見えなくなった時には、いかほどの満天の星空が拝める事だろうか……。
サンダーバード号の一部の便は近江今津に停まるそうだが、それ以外の便は敦賀、より速達タイプは福井から京都までがノンストップになるため、琵琶湖の風景も売りと思えそうな特急列車でありながら滋賀県内の駅には一切停まらない事になる。「のぞみ号は停まらない、リニア中央新幹線も通らない、なんとも某鉄道会社にシカトされる地域になったものだ」なる静岡県民の嘆きみたいな話をちらと耳にした事がある気がするが、滋賀県民の鉄道ファンもさだめし似たような感じをされているのだろうか………。
大津京駅を通過し、再び長いトンネルに入ると、抜けた先は山科駅で、京都駅到着も近い。ここまで来ればもはや見慣れた景色である。
京都を出れば大方の特急は新大阪までノンストップだったが、今でははるか、くろしお、サンダーバードの一部の便が高槻にも停まるそうで、今回乗り合わせたものも該当した。ずいぶんと偉い都市になったものだと思ったが、高槻市は昨年の大阪府北部地震の被災地に当たる。都心部はきれいになっているようだが、山間部や住宅地はまだブルーシートが残ってはいないかと少し心配になった。
高槻を出ると新大阪まではすぐである。が、終点の大阪ではなく新大阪で特急列車から降りるのは思えば初めての事だったように思う。それもそのはず、ついこの間までは、東海道本線から大和路線(関西本線)へは必ず大阪まで出て環状線を使うより仕方なかったからだ。それが2019年3月よりおおさか東線新大阪〜放出(はなてん)間が延伸開業した事で、新大阪から大阪梅田を経由せずに八尾、柏原方面へ抜けられるようになったのだ。
発車時間が少し迫っていたので、急ぎ気味で電車に乗り込む。
ーー夜の闇を走り抜ける電車のテールランプは、遠ざかるにつれて、次第に街の明かりや星の瞬きと区別がつかなくなります。
お送りしてまいりましたこの思い出話が、美しくあなたの夢に溶け込んで行きますように……。ーー
（完
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