おはようございます。木下藤吉郎です。
今から35年前の1980年(昭和55年)の今日、京阪本線の御殿山駅〜枚方市駅間の線路上に中学生5人組のグループがいたずらで側溝用のコンクリート蓋を置き、そこを通過した淀屋橋発三条行きの急行電車が脱線、転覆し、1両目が民家に突っ込み2両目は横転する大事故となりました。この事故で死者は出ませんでしたが、104名が重軽傷を負い、先頭車両が廃車となる惨事になりました。
※ 2月20日の枚方市は…【きょうは何の日】＆【でんごんばん】 : 枚方つーしん
http://www.hira2.jp/archives/50206029.html※ 京阪電車（置石脱線事故）
(事故現場の写真が掲載されているページです。人によっては少々気分を害する恐れがあります)
http://jijiganko.web.fc2.com/keihansyowa10.htmlまた、今から65年前の1950年(昭和25年)の今日は、お笑いタレントの志村けん(しむら けん)さんの生まれた日です。
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%97%E6%9D%91%E3%81%91%E3%82%932月20日 金曜日
近畿地方では、いよいよスギ花粉の飛散が本格化し、和歌山県南部(串本、周参見、古座川、那智勝浦地方)では花粉が「非常に多く飛ぶ」という予報も出されています。スギ花粉にアレルギーをお持ちの方は、マスクやメガネをし、花粉症でない方も建物に入る前は外套をはたくなど、思いやりを含めた対策をしっかりとしておきましょう。
さて、今週は製造業やそれに準ずる会計処理を行う業種についてさらっと話を書いてまいりましたが、とりあえず一段落となります今日は、製造業会計から見えてくる製造業の抱える問題や希望、展望などを書こうと思います。
まず、これは火曜日、水曜日の日記でも申し上げましたが、製造業会計の基礎であります製造原価というのは、
材料費＋工場で働く従業員の人件費＋機械、電気などの製造経費
によって成り立っています。そしてこの製造原価に付加価値をつけて売られたものが、販売業者を通じて私たち消費者の手の届く所で売られる事になります。つまり、コンビニやスーパーなどで売られているものの値段は、言ってみれば
{（製造原価）＋（その工場が製品につけた利益）＋（小売店にたどり着くまでに渡ってきた卸売業者の各々の利益(付加価値)の合計）} ÷ （個数）
という事になります。
ともすれば、製造原価というのは物価の基礎でもあるという事にお気づきになりませんでしょうか？
そうです。材料の価格、工場で働く人々の賃金や保険料、機械の維持費やそれを動かす電気の価格、これらが物価の高低を左右していると言っても過言ではないのです。
いま、大きく話題になっている「デフレ」や「物価が高いのに不景気」という諸問題は、製造業会計のこの仕組みさえ分かっていれば、簡単に原因を掴むことができます。
デフレの原因は、人件費を削ることで物価を下げるという手法が使われたのが大きな原因となりました。これは物価の下落だけでなく、現在大きな問題になっている「ブラック企業」を蔓延らせる元凶にもなったと言えましょう。
そこで物価を上げなければ景気が良くならないとの思想から「アベノミクス」が提案され、動き出しましたが、結局アベノミクスは、製造原価で言えば「材料費」と「製造経費」のもとになっている所を値上げして物価を上げる形となったため、人件費でメシを食う立場にある労働者や消費者にはまったくお金が巡って来ません。そのために消費者は物価を下げてもらわないとモノが買えないので、消費者は業者に価格の据え置きや値下げを干渉し、その結果、けっきょく切り捨てられるのは人件費となり、つまり物価そのものは上昇しているが人件費だけはデフレスパイラルから抜け出せていず、寧ろ逆加速していると言わざるを得ないのです。これこそ、景気が悪いのに物価だけが上昇する「スタグフレーション」の正体、元凶ではないでしょうか。
いま中小業者には、消費税増税による価格の上乗せができているか、という調査が盛んに行われているようですが、最終的にモノを買うのは消費者であり、その消費者が安いものしか買えない事態に陥っているのであれば、上乗せなど出来るはずが無いのです。まるで的を間違えていると言わざるを得ないのではないかと思えて仕方ありません。
日本の消費税にあたる付加価値税が25%もあるデンマークでは、実は税収の殆どが、付加価値税でも法人税でもなく、所得税なのだそうです。こういう点一つ見ても、正しいインフレとは、人件費の上昇によって物価が値上がりする事以外にないと思いませんでしょうか？
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