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2020年02月20日11:00

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日本の文化。

 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
 淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
 
 たましきの都のうちに、棟を並べ、甍(いらか・屋根のてっぺん)を争へる、高き、卑しき、人のすまひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。
 あるいは去年焼けて今年作れり。あるいは大家滅びて小家となる。住む人もこれに同じ。
 所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二、三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。

 朝に死に、夕べに生まるるならひ、ただ水のあわにぞ似たりける。
 知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。
 また知らず、仮の宿り、たがためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。

 その、あるじとすみかと、無常を争ふさま、いはば朝顔の露に異ならず。
 あるいは露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。あるいは花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕べを待つことなし。
(方丈記)
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旧遊郭建築 老朽化で取り壊し
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