本刈谷神社(もとかりやじんじゃ)の脇参道入口脇にある石灯籠の前から
表参道の途中西側に複数のものが祀られているので、そこに向かったが、
すべてのものが表参道に向けて設置されている。
拝殿に最も近い場所に神馬像(しんめぞう)、
その左隣(南隣)に石造連子窓型蕃塀が設置されていた。
欄間部に装飾されている双龍の浮き彫りは珍しいものではないが、
羽目板部には珍しい浮き彫りの紋が装飾されていた。
中央の羽目板には本刈谷神社の神紋で丸に三つ巴と「本」の文字(写真左)。
向かって左の羽目板には雲海に立つ馬。
向かって右の羽目板には雲水に乗っているオロチ(大蛇)だろうか(写真中)。
オロチのモチーフ自体、珍しいのだが、
なぜ、馬と組み合わされているのだろうか。
すぐれた馬を表す「龍の駒(たつのこま)」という言葉があり、
馬と龍の組み合わせは違和感の無いものだが、
馬とオロチの組み合わせは奇妙だ。
ところで、この蕃塀の設置された場所には
「遥拝所」の石柱が立てられていた。
どこを遥拝しているのか。
この蕃塀の向いている方向は伊勢だ。
蕃塀の隣には胡座をかいた菅原道真公の石像が設置されているのだが、
岡崎御影で造立されたその大きな基壇には
「筆塚」の銅板プレートが掲示されている。
使い古した筆を供養するためのものだが、
通常は周辺の寺子屋の師匠などをしのんで建てられた記念碑なのだが、
ここでは本殿に祀られている学問の神、菅原道真公と
学問の道具である筆を関連づけて祀ったものだろう。
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