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2021年10月23日18:18

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魯迅のあだ名には「胡羊尾巴(胡羊の尻尾)」「小白象」「猫頭鷹(フクロウ)」など>漱石と魯迅との影響関係を考察する。たとえば『坊つちやん』の主人公には孤独な影がさしており、この人物像を魯迅が展開して>

中国人国民性批判の名作「阿Q正伝」(一九二二) を執筆したのである。「坊つちやん」は孤独にして氏名不詳で、「坊つちやん」ですらあだ名ではなく、主人公の自称にすぎず、同じく無名の阿Qと系譜的関係にある。<には、さすがに驚いたなぁ、もう≪


没85年、魯迅のあだ名を完全解析

10/23(土) 17:21配信

CGTN Japanese

魯迅(2021年10月20日提供) (c) CGTN Japanese
【10月23日 CGTN Japanese】10月19日は魯迅が亡くなって85年目の命日です。今年は魯迅の生誕140年の節目でもあります。

  浙江省紹興出身の魯迅(本名:周樹人)は、著名な文学者、思想家、革命家、教育者、新文化運動の重要な参加者で、中国現代文学の創始者の一人です。1904年に日本の東北大学の前身である「仙台医学専門学校」に入学して学びました。「魯迅」とは、1918年に「狂人日記」を発表した際に用いたペンネームです。魯迅は筆を武器に、生涯闘争を続け、「民族魂」とも称されています。

 魯迅の生涯には多くの名前やあだ名がありました。あだ名には「胡羊尾巴(胡羊の尻尾)」「小白象」「猫頭鷹(フクロウ)」などがあります。

 魯迅の最初のあだ名は「胡羊の尻尾」で、幼い時に隣人によって付けられました。小柄で利口でわんぱくという意味です。「胡羊」とはメンヨウのことで、その尻尾は短くて丸く、かわいく揺れます。「胡羊の尻尾」は紹興の方言で、頭が良くてわんぱくで活発な子どもの例えです。

「白象」は、作家の林語堂が魯迅に付けたあだ名です。魯迅の妻の許広平によりますと、魯迅の旧友である林語堂が魯迅のことを「人を心配させる白象」と言っていました。また、ゾウは通常灰色で、白いゾウは珍しく貴重だから「人を心配させる」とも説明しています。「白象」は衆人より一段優れていた魯迅に対する称賛であるのに対し、「フクロウ」は魯迅のクールな一面を表すもので、暗闇を見通す目の持ち主です。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News


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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ー
https://news.yahoo.co.jp/articles/71a57fc65eecc6d572c6340ecfc5266f55445414




魯迅と日本文学
漱石・鷗外から清張・春樹まで



著者名

藤井 省三


判型など

280ページ、四六判


言語

日本語


発行年月日

2015年8月18日


ISBN コード

978-4-13-083066-9


出版社

東京大学出版会


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魯迅と日本文学



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魯迅 (ルーシュン、ろじん、一八八一〜一九三六) は現代中国文学の父として、現在も中国に大きな影響を与えており、彼を抜きにして現代中国を語ることはできない。

また彼は百年来、日本文化界でも注目を集め、現在では完訳の邦訳全集が刊行され、中学国語の全教科書にその作品が収録され、各種文庫に作品集が収録されている。日本人は魯迅をほとんど国民作家として受け入れているのだ。

韓国・台湾・香港・東南アジアでも魯迅文学は熱心に読み継がれてきた。魯迅は東アジア共通の文化遺産であり、モダン・クラシックといえよう。

魯迅は一九〇二〜〇九年までの間、日本に留学して夏目漱石や森鷗外らの影響を受け、北京で一九一八年に本格的な創作活動を始める際には、芥川龍之介、佐藤春夫らを注視した。

本書第一章では漱石と魯迅との影響関係を考察する。たとえば『坊つちやん』の主人公には孤独な影がさしており、この人物像を魯迅が展開して中国人国民性批判の名作「阿Q正伝」(一九二二) を執筆したのである。「坊つちやん」は孤独にして氏名不詳で、「坊つちやん」ですらあだ名ではなく、主人公の自称にすぎず、同じく無名の阿Qと系譜的関係にある。

第二章は鷗外「舞姫」の受容を通じて魯迅が「愛と死 (原題: 傷逝)」という悲恋小説を創造していく過程を論じ、第三、四章では芥川と魯迅との短篇小説における影響関係および両作家における「さまよえるユダヤ人伝説」受容を比較する。

このように一九二〇年代までの魯迅は日本作家に学んでいたが、三〇年代に入ると逆に魯迅が日本作家に影響を与え始める。この転換期に重要な役割を果たすのが第五章の佐藤春夫であった。魯迅は一九二〇年代には佐藤文学に学んでいたが、三〇年代に入ると佐藤が岩波文庫『魯迅選集』を翻訳するなど、日本における魯迅受容を大きく促進したのである。

そして受容の最初の大きな果実が、太宰治による魯迅伝記小説『惜別』(一九四五) であったが、戦時中に独断的魯迅論でデビューした竹内好の偏見により太宰が排除されていく過程は、本書第六章で述べた。

いっぽう太宰と同世代でありながら、地主階級出身のエリートという魯迅像に強く反発したのが、第七章で論じる松本清張であり、彼は一九五五年にアンチ魯迅の私小説「父系の指」を発表して、推理小説作家へと転じていく。

第八章で取り上げる村上春樹は高校時代から魯迅を愛読し、作家デビュー後には鋭い「阿Q」論を語り、『1Q84』の第三の主人公牛河を、無名性などにより阿Q像の系譜に位置付けている。

以上全八章により、本書は日中両国文学における漱石―魯迅―春樹という「「阿Q」像の系譜」、魯迅―松本清張という「故郷」の系譜、そして鷗外・芥川・佐藤・太宰と魯迅との色濃い影響関係を提示している。このような万華鏡の如き魯迅像が、この百余年の複雑にして転変激しき日中関係を繙くための一つの方法たり得ることを、私は希望している。


(紹介文執筆者: 人文社会系研究科・文学部 教授 藤井 省三 / 2016)





本の目次


まえがき

I 日本作家から魯迅へ

第一章 夏目漱石と魯迅 --『坊つちやん』「阿Q正伝」の国民性批判の系譜
(一) 漱石と近代中国
(二) 元北京特派員、牧巻次郎の講演「満州問題」
(三) 明治末期のアンドレーエフ受容
(四) 漱石とアンドレーエフ
(五) 漱石の「追跡狂」と「夜の支那人」事件
(六) 魯迅の日本留学
(七) 東京帰還後の魯迅とその漱石への傾倒
(八) 魯迅とアンドレーエフ
(九) 「阿Q正伝」におけるアンドレーエフ的恐怖
(一〇) 阿Qが背負う負の国民性

第二章 森鷗外と魯迅 --「舞姫」から見た「愛と死」の意匠
(一) 謎の作品における空白意匠の方法
(二) 「舞姫」は魯迅の愛読書か
(三) 恋する男女の空白の履歴
(四) 廬隠の長篇恋愛小説『象牙の指輪』
(五) エリスの妊娠と子君の不妊
(六) 「愛と死」における家の影
(七) アメリカ無声喜劇映画『游街驚夢』
(八) 「愛と死」五つの空白と恋人たちの罪

第三章 芥川龍之介と魯迅1 --「毛利先生」と「孔乙己」をめぐる回想の物語
(一) "食人の都" 北京における "幼稚な"「狂人日記」
(二) 第二作目の短篇「孔乙己」の執筆年月日
(三) 汚れた古着の礼服と異様な言語
(四) 魯迅の模倣と創造

第四章 芥川龍之介と魯迅2 --「さまよえるユダヤ人」伝説および芥川龍之介の死
(一) ノラとアハスエルス
(二) 岐路としての一九二〇年代中葉
(三) 「われ独り歩まん」
(四) 罪の文学
(五) 『クオヴァディス』と「愛と死」
(六) 芥川龍之介の自殺 
(七) 芥川と文学革命期の中国
(八) 芥川の短篇小説「さまよへる猶太人」
(九) 魯迅における贖罪としての歩み

II 魯迅から日本作家へ

第五章 魯迅と佐藤春夫 -- 両作家の相互翻訳と交遊
(一) 佐藤春夫の同時代中国・台湾へのまなざし
(二) 魯迅編訳『現代日本小説集』
(三) 佐藤訳岩波文庫『魯迅選集』
(四) 「『北平箋譜』一部を佐藤春夫君に送る」

第六章 魯迅と太宰治 -- 竹内好による伝記小説『惜別』批判をめぐって
(一) 魯迅日本留学時代の伝記小説
(二) 「竹内『魯迅』の衝撃」という誤読
(三) 竹内好の「政治と文学」論の誤読
(四) 音痴でキザな青年魯迅
(五) 太宰が拒んだ魯迅「贖罪の思想」

第七章 魯迅と松本清張 --「故郷」批判と推理小説「張込み」への展開
(一) 清張邸書庫の中の魯迅
(二) 出誌版「父系の指」と魯迅「故郷」との比較
(三) "棄" する貧者の憎悪
(四) 「故郷」の小さな盗難事件と清張文学の推理小説への展開

第八章 魯迅と村上春樹 --『1Q84』の中の「阿Q正伝」の亡霊たち
(一) 「今覚えている小説家は魯迅です」
(二) 「ふかえり」父と『阿Qのユートピア』の著者
(三) 「青豆」と「阿Q正伝」の女たち
(四) 第三の主人公「牛河」と「阿Q」のアナグラム




関連情報
インタビュー:
「藤井省三さん: 小説の力、国境を超える 新刊『魯迅と日本文学』」毎日新聞 2015年11月04日 東京夕刊

書評:
飯塚容「魯迅と日本文学、20世紀日中作家の密接な交流―藤井省三著(読書)」2015年11月01日 日本経済新聞朝刊

西槙偉「阿Q、坊っちゃん、意外な近親」『熊本日日新聞』 2016年10月11日

関川夏央「魯迅の仙台時代をえがいた太宰治『惜別』をめぐって [藤井省三著 魯迅と日本文学: 漱石・鷗外から清張・春樹まで]」、『東方』(420) 24-28 2016年2月 東方書店

八百谷晃義「藤井省三著 東京大学出版会『魯迅と日本文学: 漱石・鷗外から清張・春樹まで』」、『中国研究月報』70(5) 29-31 2016年5月 中国研究所
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
https://www.u-tokyo.ac.jp/biblioplaza/ja/B_00065.html
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