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2021年10月16日02:34

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台風制御し電力へ“タイフーンショット”が描く未来>?<台風制御計画が最初に成功したのは昭和44年、その後は進展なし>なのに?

台風制御し電力へ“タイフーンショット”が描く未来


10/15(金) 23:30配信


テレビ朝日系(ANN)







All Nippon NewsNetwork(ANN)
先日、関東に接近し、大雨などをもたらした台風16号の“目”の中に飛行機が入りました。

これまで台風は、宇宙から観測し、勢力や進路を推定してきましたが、より正確性を求めるため、台風の中に入っての“直接観測”が本格化しています。

名古屋大学 宇宙地球環境研究所・坪木和久教授:「中心気圧は気象衛星から推定されているわけですけど、今まで観測されていなかった台風の構造が見られた点は、非常に驚きです」

今回の台風16号も、直接観測した結果、推定されていた勢力より、若干強かったことなどが分かりました。

名古屋大学 宇宙地球環境研究所・坪木和久教授:「台風は海の上でできるので、実態はまだ分かっていないことがたくさんある。実態を知ったうえで、何をすれば制御できるか調べていくことが重要」


さらに、台風の研究に大きな動きがありました。

横浜国立大学では1日、日本で初めて台風を総合的に研究する『台風科学技術研究センター』が開かれました。全国から台風のエキスパートが集まるなか、台風を制御し、そのエネルギーを有効活用するという『タイフーンショット計画』が本格的に動き出します。

トップを務めるのは、台風制御の研究を行っている、台風メカニズムが専門の横浜国立大学・筆保弘徳教授です
筆保弘徳教授:「(Q.台風制御は理論的には可能ですか?)繊細な部分をつつくと、台風の構造が変わったり、勢力が弱まったりするのは、シミュレーションの中でも見えている」

台風は、暖かい海水が蒸発し、上昇気流が生じ、中心部分の気圧が低くなり、勢力を強めていきます。そこで、目の中心に氷などをまき、温かい空気を冷やすことで、気圧の低下をわずかに抑え、勢力を落とすことができるといいます。

筆保教授は、制御した場合、どのくらい勢力が落ちるか、進路が変わるかなどのシミュレーションを行っています。

関東などに大きな被害をもたらした、2年前の台風15号で検証してもらいました。
筆保弘徳教授:「目の中30〜50キロ四方の所に、大量の氷をまきます」

氷の量や位置など、条件を入力し、シミュレーションした結果、風速が2〜3メートル落ちました。わずかでも勢力を抑えられれば、被害を大幅に減らせるといいます。

筆保弘徳教授:「風速3メートル落ちただけでも、建物被害は30%ぐらいまで抑えられる。金額にすると、約1800億円の軽減になる。もっと勢力を抑えられる方法が見つかる。それを始めるのが今から」

シミュレーションのモデルとなった、千葉県鋸南町。爪痕は今も残っています。

『タイフーンショット計画』で未来は変わるのでしょうか。
筆保弘徳教授:「苦しんでいる人たちを助けられるか、挑戦しなければという思い。台風の研究をしている以上は、絶対にやらないといけないという使命感が強い」


制御をするだけでなく、台風が持つエネルギーを有効活用しようという研究も進んでいます。

横浜国立大学の満行泰河准教授によりますと、台風のエネルギーは膨大で、勢力の強い台風だと、日本で消費されるエネルギー約8年分に相当するといいます。

まだ実験の段階ですが、例えば、台風の風を利用して、無人船のスクリューを回転させて発電し、台風の影響で停電が起きた時に、台風のエネルギーで発電した電気を使う構想もあるといいます。

満行准教授は「2050年までに台風の脅威を恵に変えたい」と話しています。


テレビ朝日





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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ー
https://news.yahoo.co.jp/articles/4244ccb89fac8c9212f78509479c6387c62f883b





台風制御計画が最初に成功したのは昭和44年、その後は進展なし

饒村曜|気象予報士

2017/8/20(日) 5:00

天気を変える(「気象のしくみ」より)



今年も、台風3号が7月4日に長崎市付近に、台風5号が8月7日に和歌山県北部に上陸して大きな被害が発生しています。

日本だけでなく、台風などの熱帯低気圧によって毎年のように大きな被害が発生している国は少なくありません。

 台風なとの熱帯低気圧を人工的に制御できれば、防災上、はかりしれない貢献をすることはいうまでもありません。

そして、そのための研究が進んでいました。

台風の人工制御

 台風などの熱帯低気圧のエネルギーは膨大で、その渦を消滅させるどころか、進路を変えるだけでも、ものすごいエネルギーが必要です。

 太平洋戦争で原子爆弾が使用されると、そのエネルギーのすざましさから、昭和21年に「原子爆弾による台風制御の可能性に関する予備的報告」という論文が書かれています。

 しかし、原子爆弾といえども、台風のエネルギーの100分の1位くらいのエネルギーでしかなく、転向点付近の、極めてわずかの作用で台風の進路を変える可能性がある程度です。しかし、それよりも、放射能汚染など、台風制御によるメリットをはるかに打ち消す被害をだしてしまうため、原爆による熱帯低気圧の制御は実用性のない話です。

 熱帯低気圧を人工的に制御するには、熱帯低気圧は地面との摩擦等によって常にエネルギーを失っていることに注目して行います。もしエネルギーの補給がなければ、膨大なエネルギーといえども1日位でなくなってしまうといわれているからです。

 熱帯低気圧のエネルギー源は、大量の水蒸気が中心付近で能率的に水滴に変わるときに発生するときの熱ですが、海面付近の温度を下げたり、海面に膜をはるなどして空気中の水蒸気そのものを減らすことは、事実上できません。

 そこで熱帯低気圧を人工的に制御する方法として研究が進められているのは、水蒸気が中心付近で効率的に水滴に変わり、エネルギーとして取り出すことを妨げるという方法です。

 具体的には、水蒸気が中心付近に達する前に、飛行機でドライアイスやヨウ化銀などを散布することで、大気中に多量の小さな氷の結晶(水晶核)を作って、早めに雨を降らせてしまう方法が考えられています。つまり、人工降雨の方法の応用です。

最初の熱帯低気圧制御の試み

熱帯低気圧をコントロールしようとする最初の本格的な実験は、アメリカ陸軍通信隊と海軍調査所を中心とした 「巻雲(cirrus)計画」で、昭和22年10月13日、フロリダ半島のマイアミを襲ったあと太平洋を北東進しているハリケーンに対して行われました(図1)。

図1 昭和22年10月15日12時30分(国際標準時)の天気図
図1 昭和22年10月15日12時30分(国際標準時)の天気図

 B-17爆撃機がこのハリケーンの中を3 回通過し、合計80キログラムのドライアイスを散布し、それによってハリケーンの風が弱くなったという確証はつかめませんでしたが、ハリケーンの雲頂部の表面にはっきりした変化が表れるという成果がりました。

実験時のハリケーンは、アメリカ東岸から500キロメートル以上も離れており、しかもアメリカ合衆国から離れるように進んでおり、勢力は衰え始めていました。

 しかし、実験後ハリケーンは勢力を盛り返し、ヘァーピン・ターンをしてジョージア州を襲い、倒れた木の下敷きとなって1人が無くなるなど、被害が発生しています。

 このため、「巻雲計画」は大問題となっています。

 この実験を行ったとき、すでにハリケーンは進路を変え始めていたこと,明治39年(1906年)10月にも、まったく同じコースをとったハリケーンがあったこと(図2)などが明らかになり、実験とハリケーン襲来には関係がなかったことが認められています。

 しかし、以後の11年間、この種の実験は中止されています。

図2 明治39年10月のハリケーンの経路(黒丸は国際標準時12時30分の位置)
図2 明治39年10月のハリケーンの経路(黒丸は国際標準時12時30分の位置)

熱帯低気圧制御の試み

 アメリカ気象局は昭和31年に「全国ハリケーン計画」をたて、飛行機でハリケーン上でヨウ化銀を播くという実験を、昭和33年8月末に、ハリケーン「デイジー」に対して行ったのを始め、何回かの実験を行いましたが、はかばかしい結果は得られませんでした。

昭和37年、アメリカ気象局と海軍は「ほえるあらし計画」をたて、ハリケーンの制御をめざした大がかりな実験をスタートさせています。

 この計画では、昭和22年の教訓から、「24時間以内に人口密集地から100キロメートル以内に来る可能性が10パーセント以上 あるハリケーンに対しては実験対象としない」ことを決めています。

 昭和40年8月末のハリケーン「ベシー(Betys)」は、小型で眼の壁がはっきりしており、実験に適していましたので、実験準備が進められました。しかし、台風進路が北西から西に変わり、人工密集地へ近づく可能性がでてきたため、9月1 日に実験準備は中止されました。

 ハリケーン「ベシー」は、その後、図3のようにアメリカ南部を襲い、大きな被害がでていますが、このときの実験中止がすべての報道機関には伝わらず、一部で実験中と報じられたため大騒ぎになっています。

最初の成功

悪戦苦闘であった熱帯低気圧の制御計画が最初に成功したのは、昭和44年のハリケーン「デビー(Debbie)」に対しての実験です(図3)。

図3 昭和40年の「ベシー」と昭和44年の「デビー」の経路(黒丸は0時の位置)
図3 昭和40年の「ベシー」と昭和44年の「デビー」の経路(黒丸は0時の位置)

 8月18日、プエルトルコの基地から、ヨウ化銀の人った散弾筒を積んだ飛行機5機と、観測器を積んだ飛行機8機が、約1000キロメートル先のデビーに向かって栢次いで飛びたっています。

 散弾筒は、デビーの眼の壁の外側の雲にヨウ化銀の煙をまき散らすために投下され、高度約1万1000メートルで爆発しています。

 実験の結果は、デビーの最大風速が毎秒50メートルから35メートルへと、30パーセントも低くなっています(図4)。

図4 昭和44年のハリケーン「デビー」の中心からの距離と風速の関係
図4 昭和44年のハリケーン「デビー」の中心からの距離と風速の関係

 建物等に対する被害は、風速の2乗に比例(風圧に比例)するため、風速が30パーセント低くなったということは、風の破壊力が約半分に減ったことになります。

 ハリケーン「デビー」は、翌19日には、最大風速が毎秒50mへと発達したが,20日に同種の実験を実施した結果、最大風速は毎秒42メートルに再び減少しています(16パーセントの減少)。

進まぬ熱帯低気圧の制御実験

 昭和44年に熱帯低気圧制御実験が成果を出したとはいえ、以後の実験はあまり進んでいません。というのは、いろいろな制約があり、実験に適した熱帯低気圧の数が少ないこと、この種の実験により進路の急変など思わぬ結果が出ることを懸念する意見があることなどのためです。

 熱帯低気圧を、どのようにコントロールするかということについては、各国の利害調整等が非常に難しい問題です。各国の利害関係はおろか、同じ国のなかでもいろいろな考えの人がいて、その考えをまとめることは大変な問題です。

 台風は災害をもたらすだけでなく、貴重な雨をもたらしてくれるという面もあり、常に不要のものではないからです。タイトル画像のように、雨を望んでいる人にとって、途中で雨を降らせる行為は、本来は得ることができた雨を盗まれることと同じであるからです。

 熱帯低気圧の制御には、技術開発という難しい問題がありますが、それ以上に、どのような制御をするのかという考えをまとめることは、もっと難しい問題です。

 熱帯低気圧制御は実現すれば、防災上はかりしれない貢献をすることはいうまでもありませんが、難しい問題だらけで、時間がかかります。現状では、熱帯低気圧の予報精度を上げる研究、その精度をあげた予報を活用する研究に主眼がおかれています。

タイトル画像の出典:饒村曜(2000)、気象のしくみ、日本実業出版社。

図の出典:饒村曜(1993)、続・台風物語、日本気象協会。








饒村曜

気象予報士

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2015年6月新刊『特別警報と自然災害がわかる本』(オーム社)という本を出版しました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ー
https://news.yahoo.co.jp/articles/4244ccb89fac8c9212f78509479c6387c62f883b
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