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2020年10月29日11:53

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アルマ望遠鏡、土星の衛星タイタンの大気で「シクロプロペニリデン」を検出<凄いなぁ>地球からおよそ 4,700 万光年離れた場所にあり、激しい活動性を示す銀河NGC 1068 に対する

>85.1〜98.4 GHz の広い周波数範囲に渡る観測を行ったところ、エチニルラジカル(C2H)、シクロプロペニリデン(環状 C3H2)、シアン化水素の同位体(H13CN)などの受信に成功≪!




激しい活動性を示す銀河の中心部の分子組成を調査




C2Hと環状C3H2の初検出!
 現在、45 m 電波望遠鏡のプロジェクトのひとつとして、種々の特徴的な天体に対する「ラインサーベイプロジェクト」が行われています。「ラインサーベイ」とは、広い周波数範囲に対して分光観測を行い、多くの様々な分子スペクトルを受信することで、その天体の分子組成や、温度や運動などの物理的な特徴を総合的に調べることができる重要な研究手法です。

 今回、野辺山宇宙電波観測所と東京大学からなる研究グループは、地球からおよそ 4,700 万光年離れた場所にある「NGC 1068(M 77)」という銀河のラインサーベイ観測を実施しました。この天体は、中心部の超巨大ブラックホールがエネルギー源と考えられる「活動銀河核(AGN ; Active Galactic Nucleus)」を持ち、非常に高いエネルギー放射を行っている銀河として知られていますが、このような AGN を持つ銀河がどのような分子組成になっていて、物理的にどのような特徴を持っているのかは、これまでよく分かっていませんでした。

 研究グループは、野辺山宇宙電波観測所と大阪府立大学の共同で開発された新たな受信機を用いて、NGC 1068 に対する 85.1〜98.4 GHz の広い周波数範囲に渡る観測を行ったところ、エチニルラジカル(C2H)、シクロプロペニリデン(環状 C3H2)、シアン化水素の同位体(H13CN)などの受信に成功しました。このような基本的な炭素鎖分子や、炭素を含む環状の分子は、私たちの銀河系内の星形成領域などでは検出されています。しかし、活動銀河核で検出され、その物理状態を解析した例は、これまでほとんどありません。
 今回は、それらの分子の存在量や、物理状態を比較するために、重い星が大量に形成されている典型的な銀河 NGC 253 の観測も行ったところ、C2H や 環状 C3H2 の存在量については、二つの銀河で大きな差は見られませんでした。これは、このような炭素を含む分子が AGN の影響を受けにくいか、あるいは AGN からやや離れた場所にある冷たい分子ガスの中に、より多く含まれていることを示唆しています。
 本研究の成果は、Astrophysical Journal Letters 誌に掲載予定です。
(研究グル―プ;中島 拓、高野 秀路、河野 孝太郎、井上 裕文)
図:NGC 1068 の中心部で検出された C2H(上図左側)と 環状 C3H2(上図右側)の分子スペクトルの図。図の縦軸は、観測された電波強度を温度に換算したもの(単位は絶対温度;ミリケルビン)、横軸は観測した分子ガスの運動速度(単位は km/s)を表している。C2H は、超微細構造によりスペクトルが 6 本観測されるが、個々のスペクトルの幅が大きいので、大きく二つに分かれて見える。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
https://www.nro.nao.ac.jp/news/2011/0123-nakajima.html



星間雲の進化におけるシクロプロペニリデン及びシクロプロペニルカチオンの役割


研究課題




サマリー 1990年度


研究課題/領域番号
02640209

研究種目

一般研究(C)


配分区分
補助金

研究分野
天文学

研究機関
姫路工業大学


研究代表者

小谷野 猪之助 姫路工業大学, 理学部, 教授 (80016089)


研究分担者
今村 隆史 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所, 助手 (60184826)

研究期間 (年度)
1990

研究課題ステータス
完了 (1990年度)

配分額 *注記

2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)

キーワード
イオンー分子反応 / 星間分子 / 光イオン化

研究概要

生成過程と反応性の面からC_3H_3^+イオンの構造についての知見を得るために、3種のC_3H_4分子(シクロプロペン,アレン,及びメチルアセチレン)から光イオン化で生ずるC_3H_4^+イオンのそれぞれを3種のC_3H_4と反応させ,生成するC_3H_3^+の飛行時間(TOF)スペクトルの測定を行った。

実験はしきい電子ー2次イオンコインシデンス法を用い,しきい光電子をTOFの基準とした。したがって,得られたスペクトルは内部エネルギ-が選択されたC_3H_4^+の反応から生ずるC_3H_3^+のスペクトルになっている。

これらの反応にはC_3H_3^+を生ずるチャネルのほかに,C_3H_5^+,C_6H_7^+を生成するチャネルがあるが,測定の結果、後二者のTOF分布は非常にシャ-プであるのに対してC_3H_3^+のTOFだけが異常にブロ-ドになり,親イオンのTOFとC_6H_7^+のTOFの間の全領域にわたって分布していることがわかった。

このC_3H_3^+イオンの異常性は、反応分子構造にはよらずどの系にも共通して見られるが、この領域内での相対強度(分布)は反応系に依存する。

これらのスペクトルの解析から,シクロプロペンイオンとシクロプロペン又はアレンとの反応では生成機構の異る2種類のC_3H_3^+が生成することが明らかにされた。

反応室に反応ガスの代りにアルゴンを入れた実験ではC_3H_3^+は生成しなかったことから,2つの機構はどちらもC_3H_4^+の衝突誘起解離過程ではなく,中性反応分子の方もC_3H_4であることによるものであることがわかった。

また、衝突の相手としてC_3D_4(アレンーd_4)を用いた場合に生ずるC_3D_3^+のピ-クは1種類しかなく,C_3H_3^+とは異った位置に現れる。

以上のことから,2種類のC_3H_3^+はいずれもC_3H_4^+イオンからH原子が引抜かれてできるものであることがわかった。これらが星間空間で異った役割を演じていると考えられている直線状及び環状構造のものに対応するかどうかを検討中である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-02640209/



アルマ望遠鏡、土星の衛星タイタンの大気で「シクロプロペニリデン」を検出

10/29(木) 10:53配信


sorae 宇宙へのポータルサイト



土星探査機カッシーニが撮影したタイタン
NASAゴダード宇宙飛行センターのConor Nixon氏らの研究グループは、チリの電波望遠鏡群「アルマ望遠鏡」を使った観測の結果、土星の衛星タイタンの大気中に「シクロプロペニリデン(C3H2)」が検出されたとする研究成果を発表しました。

シクロプロペニリデンはベンゼンに代表される芳香族化合物の一種です。発表によると、これまでシクロプロペニリデンは星々の間に存在するガスや塵が集まった分子雲(星間分子雲)のような場所では検出されたことがあったものの、大気中で検出されたのはタイタンが初めてだといいます。Nixon氏はタイタンの大気でシクロプロペニリデンが見つかったのは予想外のことだったとコメントしており、発表ではシクロプロペニリデンがタイタンに存在し得る生命を支える複雑な化合物のもとになる可能性にも触れられています。

タイタンには窒素を主成分とした濃い大気(地表の気圧は約1.5気圧、大気の密度は地球の約4倍)があり、循環しているのが水ではなく炭化水素のメタンという違いはあるものの、雲や雨、川や湖も存在しています。そんなタイタンの環境は古代の地球の環境に似ているのではないかとも考えられており、タイタンの表面には地球において生命の誕生に関わったのと同じ分子が存在する可能性もあるとみられています。







カッシーニに搭載されていた着陸機ホイヘンスが撮影したタイタンの地表
タイタンの大気にシクロプロペニリデンが存在している理由や、他の天体の大気では検出されない理由についてはまだ未解明とされています。Nixon氏は「シクロプロペニリデンよりも大きな分子を探していますが、地表に降り注ぐ複雑な有機分子が形成される化学反応を理解するには、大気中で何が起きているのかを知らなければなりません」と語ります。

また、2027年にタイタンに向けて打ち上げられる予定の探査機「Dragonfly(ドラゴンフライ)」の副主任研究員を務めるゴダード宇宙飛行センターのMelissa Trainer氏は、タイタンについて「生命が定着しつつあった古代の地球と同様の化学反応が観察できる実験室だと考えています」とコメントしています。なお、ドラゴンフライはタイタンの空を飛んで移動するドローン型の探査機で、さまざまな場所からサンプルを集め、タイタンの環境を調べる予定です。


松村武宏





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最終更新:10/29(木) 10:53
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――――――――――――――――――――――――以上転載ーー
https://news.yahoo.co.jp/articles/8548d88e5cde1c2e41eacb43d5995f1b0737891f
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