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2020年04月10日11:31

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希望の党で失敗した経験から、再び自分が悪者にならないようにと考えているはずだ。もし今後、コロナ対策がうまくなかった場合、非難の矛先は国、つまり安倍総理に向くよう、常に闘う構図でのシナリオをしっかり準備

コロナ危機の背後で急加速する「ポスト安倍」レース


4/10(金) 6:01配信

現代ビジネス

   【略】

コロナ危機の背後で急加速する「ポスト安倍」レース


〔PHOTO〕gettyimages


「総理大臣」の座に最も近づいた女性政治家

 この国で、総理大臣の座に「あと一歩」まで近づいたのは、後にも先にもたった二人しかいない。

 一人は土井たか子氏。1989年の与野党逆転が起こった参議院選挙後、参議院で首班指名を得たが、ねじれ国会の中で衆議院の優越により、衆議院で指名された海部俊樹が両院協議会を経て就任することとなった。

 悲願は達成できなかったものの、国会の本会議の場で、あと一歩で総理の座が見えたという意味では土井を超えた女性政治家はいない。

 そしてもう一人こそ、小池百合子だ。2007年、福田康夫が突如総理と自民党総裁の座を辞すと発表。小池氏はこの際の総裁選に立候補する。当選すれば即、その場で総理大臣が決まる。結局は麻生太郎が当選するが、その後民主党への政権交代に至るのはご承知のとおりである。

 土井氏が亡くなった今、国家権力の最も近くでその座を掴もうとした経験者は小池氏以外には存在しないということだ。

 小池氏は2017年、自ら希望の党を立ち上げ、再び総理を狙う道程を歩き始めたと思われたが、得意の会見での失言による失速以降は一時期の勢いは鳴りを潜めていたようにも見える。

 しかし、どういう巡り合わせか、まずは灼熱の東京オリンピックのマラソンコース移転問題で、続いて新型コロナ対策で、またもや小池氏が日本の政治の中心でスポットライトの下にいるのである。
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コロナ危機の背後で急加速する「ポスト安倍」レース


〔PHOTO〕gettyimages


「おっさん迎合」からの脱皮

 小池氏は40歳で政界へ進出、日本新党→ 新進党→自由党→保守党→自民党と出入りの多い道を歩んで来た。

 権力を持つ男性に近づき、その威力がなくなると見たら次の権力者に移る。そう揶揄もされてきた。組織の中でポジションを得るために、小池氏は自らの持てるポテンシャルを全て使ってきたのだろう。

 ただ、彼女は組織をまとめたり、その中でリーダーとなるタイプではない。つまり、メディアを使って国民に訴えかける大統領タイプの政治家なのだ。

 そうした前提に立つと都知事選挙はまさに大統領選挙と同様で、議院内閣制で衆議院議員の中から総理大臣を選ぶ選挙とは根本的に戦い方が違う。

 政党内政治ではなく、政党組織の外にいる大衆を味方につけて勝ち抜いていく。つまりもはや党内の気に食わないおっさんに気を遣ったり、迎合する必要は全くない。むしろ逆で、そうした権力と戦うことで自分の価値を際立たせることができる。

 小池氏は衆議院時代、決して女性に人気がある政治家ではなかったし、特別女性政策を進めるわけでもなかった。選挙の際にはその実感もあったことだろうと思う。

 しかし、都知事選挙では大転換が起こる。主婦層を含む女性たちが圧倒的に支持された。前時代的なおっさんに立ち向かうことで、票が集まるという経験をしたのである。

 それまで気を遣い、時間を使ってきたおっさんの機嫌取りというコストがなくなり、もしかすると小池氏は今が一番政治家として仕事ができているのかもしれない。

 地方政治には本当は興味がないのではないか等も言われるところだが、まさに感染症対策等の公衆衛生は国家レベルの課題であり、他国とも対話していかなければならない。日本のリーダーとして世界から認知をされるための、またとないチャンスなのだ。

 後述するように、小池氏にとって、この課題が巡っていたことで、新たなエネルギーの蓄電をしているようにも見える。
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次ページは:「女子の本懐」=I shall return


小池氏は防衛大臣就任から辞任までの55日間を綴った著作『女子の本懐』(文春文庫)で自らの「行動パターン」の原理原則を明らかにしている。

 (1)映像での映り方を逆算し、1日3回の「お召し替え」も辞さず
(2)「偉そう」と思われても、なりきる。むしろ威厳を持ってあたらねば、相手が困るので、偉そうであるべき
(3)肩肘張って女性のトップを迎え入れるのは男性側
(4)考えられる全てを準備……他

 これらにはテレビでの経験が圧倒的に役立つとしている。

 防衛大臣就任時に「肩肘張って」彼女を迎え入れた人がいる。当時「防衛省の天皇」守屋武昌次官だ。

 守屋氏は百合子氏の初登庁日は女性自衛官が花束で出迎えるセレモニーを発案、週刊誌のグラビア取材には、大臣のバックに選りすぐりの“イケメン”自衛官を揃えたという。

 もちろん狙いは小池氏に取り入り、異例とも言える5年目に突入した在任期間をさらに延長しての続投を確保することだったが、小池氏はすでに東京地検が守屋氏を調べているという情報を得て、別の後任人事を進める。

 そこからの大バトルは小池氏に政治的挫折を味わわせることとなる。国会ではテロ特措法延長の問題もあり、混乱の責任をとって防衛大臣を辞めることになるだ。

 「女ヘンの二文字『嫉妬』を男ヘンに変えてほしい」

 防衛大臣辞任の痛手は小池氏にいずれのときにかのリベンジを誓わせた。

 「最後に、『I shall return』の気持ちで、これからも頑張っていきたいと思っている」

 退任会見をこう締めくくった小池氏は、『女子の本懐』でこうつけ加えている。

 「『to where(どこに)』ということは言わなかったが……」

 そのときの首相は安倍晋三氏である。
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「コロナ対策」こそ「ポスト安倍」レース

 小池氏にとっては、すでに政治的フェーズは変わっているのかもしれない。

 日々の露出は「ポスト安倍」レースそのものだ。小池氏は岸田氏、石破氏といった想定される相手候補に大きく水をあけ、安倍総理と対等、それ以上に能力があるのだ、危機管理ができるのだとアピール三昧だ。

 4月7日の緊急事態宣言のときに小池氏は近所からもらったという手作りマスクをつけてきたが、寸足らずのマスクをつけた安倍総理と比較対象のコントラストを見せつける演出意図もあったに違いない。

 実際にはこの日安倍総理はあのマスクは非着用だったが、ずっと威厳がある、自分の方が危機管理ができるのだと対照となるような戦略だったのだろう。

 「ポスト安倍」は安倍総理と競ってこそ、獲得できるのだと確信しているに違いない。つまりたとえ岸田氏になっても、皆はすぐに安倍時代を懐かしく思い出すはずだ。

 そこに安倍氏とともに残像するのは自分である。その際には安倍氏よりずっと能力のある自分こそが総理にふさわしいと誰もが思い出すであろう、と。
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次ページは:本命であり大穴


 現在の東京の状況は3月の3連休前に対処すべきことが未然に防げなかったことの結果とされ、小池知事は感染者が増大した非難を受ける立場にもあった。

 しかし連休明けにはオリンピックの延期が決定するとケロっとした顔で「このままではロックダウンを招く」との表現で翌週末の外出自粛などを呼び掛けた。

 こうした小池知事の一連の言動は官邸を刺激し、国と都の対立構造と緊張状態を作った上で、むしろそれをテコに危機対応能力をアピールする意図もあるのだろう。都知事選時に培ったノウハウはここでも生きている。

 加えて言えば、希望の党で失敗した経験から、再び自分が悪者にならないようにと考えているはずだ。もし今後、コロナ対策がうまくなかった場合、非難の矛先は国、つまり安倍総理に向くよう、常に闘う構図でのシナリオをしっかり準備しているのである。

 呼吸困難から肺炎に至る新型コロナウイルス患者の症状は、小池知事にとっては「苦しい、苦しい」といって叫びながらもがいた肺がん末期の母親の姿(『自宅で親を看取る 肺がんの母は一服くゆらせ旅立った』幻冬舎)と重なる部分もあり、自分の使命を今一度確認しているに違いない。

 昨年11月の小池氏のツイッターにはその母親をともに自宅で看取りった17歳の愛犬についての記載がある。長寿犬を育てたとして表彰状をもらったことを、母への思いの吐露とともに嬉しそうに報告している。

 この愛犬は小池氏が自民党に移り、2003年、小泉内閣で環境大臣に就任した時に宝塚市のペットショップで購入したという。名前は「総理」からとり「ソウちゃん」。母ともに政治的野心を確認する存在なのだろう。

 我が家のアイドルも11月で17歳になりました。これぞChoju!  長寿犬を育てたとして表彰状をいただきました。ソウちゃんに感謝状を出したいくらいです!  母の看取りの手伝いもしてくれたし。 pic.twitter.com/9EaQUw77Do

― 小池百合子 (@ecoyuri) November 24, 2019

 小池氏にとっては「I shall return」の「to where(どこに)」、行くべき場所はそのときから、いやもっとずっと前から決まっているのである。

 手作りマスクの奥には、都民を守ろうとするリーダーの包容力を演じつつも、この場を最大限に利用して女性初の総理大臣に、本命ならぬ大穴で駆け上がろうとする新たなドラマの始まりが透けて見えるのである。
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井戸 まさえ



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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ー
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200410-00071746-gendaibiz-pol&p=4
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