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日記一覧

哲学の効能書き
2019年04月21日21:31

自分は哲学音痴であり、少しでも勉強したと言えるのは政治哲学だけである。その政治哲学というのは社会科学者の多い政治学部では継子扱いだが、哲学専門の人々の間でも娑婆気の多すぎる毛坊主のごとく軽んじられている。そのお返しというわけでもないが、自分

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居座りライダー
2019年04月19日14:16

われらがヒーローたちは悪の軍団に対して暴力をもって立ち向かう。その暴力がわれわれにとって悪には思えないのは、敵が悪であるからである。悪を滅ぼそうとする暴力は善でなければならない。すなわち、暴力自体は手段であって、そこには善悪の区別はない。善

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世界征服の思想
2019年04月16日17:48

われらが子供時代に尽きることのない忠誠を誓ったヒーローたちの憎き敵は、悪の軍団の首領であった。なぜに彼らが悪かというと、われらにちょっかいを出してその生活を妨害しようとするからである。なぜに大の大人がそんな面倒にかかわるかというと、世界征服

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現代の英雄
2019年04月13日20:33

桃太郎には三匹のお供がついて来ることになっておる。必ずしも犬、猿、キジにはかぎらんのかもしらんが、「お腰につけたキビ団子、一つ私にくださいな」は必ず三回繰り返すことになっておる。そして、三匹とも例外なく団子の誘惑に屈服することになっておる。

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テロリズムの倫理
2019年04月10日20:31

1932年に三井合名会社理事長・団琢磨を暗殺した菱沼五郎はこう陳述している。「自分の暗殺は神秘的な暗殺である。目的を果たした時に自分は始めて、自分という者を認め、団というものを認めた。それまで団が自分であり、自分が団であった。この心理は客観

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いいんだよ
2019年04月08日22:33

いいんだよ君はどんどん美しくなってる君の皮膚の内側から染み出して惜しげもなく放散される悦びの前には目じりのしわも化粧の下のニキビの跡も非力だいつかは散る花だけども逆境をくぐりぬけて咲いた花はやはり美しくあってほしい僕は今自分と向き合わないと

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桃の花
2019年04月07日23:52

今日は桃の花の蕾が開きかけていた。都会に住んでいると緑も貴重に思えるが、常緑の森というのはどちらかというと気分を憂鬱にさせるらしい。梅、桜、桃と花が次々と咲き乱れるこの季節は、色覚上の日々の単調に倦んだ人々の心に大きな慰めになったに違いない

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聖なるものと俗なるもの
2019年04月07日00:06

どこかの阿呆が大声で歌っておる。はじめは鼻歌だったのが、だんだんと熱が入って、声が滑稽な真剣味を帯びる。滑稽なのは歌詞の内容がその真面目さと引き合わんからだが、彼が自らの任務を遂行しようと骨折る厳かな気持ちだけは否むことができない。音楽の消

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ぼくの勤皇運動
2019年04月03日23:25

自分のジレンマはこうである。右でなければ左、白でなければ黒、友でなければ敵という無意識の形而上学から抜け出ない人々に、仲間に入りたいのだけれども、どちらの陣営にも入るつもりはないということを、いかにして伝えるか。自分は敵でも味方でもなく、ま

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 思うに、昭和も最後の三分の一に生まれ育った自分は、皇室には特に敵意もないけど、あまり敬意も抱いていない。要するに無関心世代であった。しかるに、そんな中途半端な態度でここまで生きてきて、平成生まれの娘や息子どもが愛国心と皇室のつながりを再発

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