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2021年09月22日19:52

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ひとの話を「聞く」ということ

「聞く」という日本語にはさまざまな意味がある。「聴く」「訊く」などと書き分けるが、耳で聴けばみんな「キク」である。その内容を考察してみると、どうも今日「対話」と呼ばれるようなものと関係がある。どうも日本人がもとから対話下手であったわけではないようだ。

ひとの話を「聞く」ということ/てれまこし

「キク」という動詞が日本語がある。「聞く」とも「聴く」とも書く。どちらも耳という器官を用いて音を知覚することであるから、どちらを用いても大差はないが、辞典類を調べると次のようなちがいがあると言われているらしい。

「聞く」は、音が外から勝手に入ってくる状態を主に指す。音が向こうのほうからやってくる。自分から聞こうとするというより、「耳に入る」というニュアンスに近い。

これに対して、「聴く」は「身を入れてキク」というニュアンスがあるらしい。ただ耳の穴が開いてるだけではなくて、意識が音のほうに向かっている。音の美しさとか意味を理解しようとしてる。つまり、耳だけではなく心が外に開いてるような状態である。

だから、厳密に言えば、「聞こえますか」であって、「聴こえますか」とは言えない。「聴いてますか」であって「聞いてますか」ではない。音楽会や講演会の聴衆は「聞衆」ではダメであるし、「聞き流す」ことはできても「聴き流す」ことはできない。「聞き捨てならん」も、こちらが聴こうと思ったわけじゃなくてたまたま耳に入ったことに関していうことが多い。

面白い表現として、「人の言うことをキク」というのがある。面白いというのはのは、ただ人の言ってることを聞いてるだけじゃなくて、言われたことを実行するという意味が含まれてる。「あいつはひとの言うことを聞かない」というのは、必ずしも耳を塞いでるということではない。聞いても実行しないのである。そうなると、この「キク」は、聴覚という感覚を働かせる以上の意味をもたされている。

さてしかし、キクにはもう一つ意味があって、「訊く」とも書く。「道をキク」というのもよく考えるとおかしな言い方で、「聴く・聞く」とは方向が逆である。自分のほうから道を尋ねることを、相手に道をキクというわけである……

続きはこちら→ https://note.com/telemachus/n/nbe813affdc5b
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