何年か前にたいそう売れた『君の名は』というアニメ映画があった。映画館だったかネットだったか覚えてないが、自分も娘といっしょに見て心を動かされた記憶がある。
君の名は
ストーリーを知らない人は多くないだろうけど、念のため要約しておく。何かの拍子に時空が歪んで、とりかえばや物語みたいに、東京に住む瀧くんと岐阜かどこかの田舎の神社の娘である三葉さんの体が入れ替わってしまう。それでいろいろな珍事が起きるけど、ケンカしてるうちに互いに想いを寄せるようになる。
しかし、捻れたのは空間だけではなかった。時間も捻れて数年の時差があった。瀧が乗り移っていたのは、数年前の三葉の体であった。ある時、三葉との連絡は途切れる。心配になって現地に向かった瀧は、三葉の住んでいた町は何年も前に隕石落下で消滅していたことを知る。
しかし、神の導き(?)により、瀧はもう一度三葉の住んでいる世界に戻り、隕石について警告することができた。そうして町の住民は救われた。だが、その代償として(?)、瀧も三葉も互いに過ごした時間の記憶を失う。
だが、何か大事なものを失った感覚が漠然と残っている。そうして、偶然に東京ですれ違う電車に乗る二人の目が合った瞬間、二人はそれが何であったのかを思い出す。
自分が心を揺り動かされたのは、二人が記憶を失いながらも、何とはわからずに漠然と互いを探しているような心境であった。これが自分にもまったく他人事ではないような気がしたのである・・・
エモい歌に出てくる「あなた」とは誰のことか|てれまこし
https://note.com/telemachus/n/ndb40990fe9b3
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