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2018年11月14日16:37

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浜松国際ピアノコンクール、第1次予選を終えたところで

昨日、第10回浜松国際ピアノコンクールの第1次予選が終了、その晩のうちには第2次予選に進める事になった人の名前が発表された。

今回は応募者総数が382人(38ヶ国)で、予備審査の結果、95人(22ヶ国)が第1次予選の出場権を得ていた。
出場辞退者が7人発生し、実際に演奏をしたのは88人(20ヶ国)となった。
ここから、第2次予選に進めたのは24人(10ヶ国)である。応募総数からすると僅か6%という難関であった。
第1次予選出場承認されていた者に対する比率では25%、つまり3/4は既に演奏する資格が失われてしまったという事だ。
コンクールとはかくも厳しいものだ。理由を言っても始まらない。

国別で見てみると、応募数では、日本130人、韓国70人、中国47人、ロシア35人、アメリカ13人、ポーランド7人、ウクライナ,イタリア,フランスが各6人、その他。
第1次予選出場承認されたメンバーは、日本25人、韓国18人、ロシア14人、中国13人、アメリカ4人、ウクライナ3人、その他。
第2次予選に進める事になったコンペティターは、日本8人、ロシア5人、韓国,中国,ウクライナが各2人、その他である。

第3次予選に行けるのはこの24人の半分、12人になってしまう。本選は6人だ。

私は第1次予選には行っていない。コンクールホームページの映像配信で見させてもらった。
参)http://www.hipic.jp/streaming/vod.php

これはヴィデオ配信(VOD)で、事後一定期間見・聴く事ができるが、他にライヴ配信(http://www.hipic.jp/streaming/live.php)もあって、演奏しているのをパソコンやスマホで同時に鑑賞する事もできる。
コンクールも進化している。

出場者のプロフィールは、写真と名前、生年/年齢、国しか公表されていない。
敢えて、在学校 (出身校)、師の名、他コンクール出場とその結果等々は伏せられている。
中には牛田智大のように、既にCDを出しコンサートを行っているプロフェッショナルもいるが、それ以外は顔も名前も知らない。映像配信を見ようにも、誰をピックアップすればいいか全く前提条件がない。
かといって、全部見る訳にもいかないので、全く勝手に、適当に見ている。

24人迄絞られると、彼等の選曲もチェックする気になる。
参)http://www.hipic.jp/result/

このページの顔写真ないしは氏名をクリックすると、第1〜3次予選、更に本選で彼がどんな作曲家のどんな曲を申し出ているか、全部調べる事ができる。
選曲はその人の好みを示すだけでなく、彼に与えられた一定時間のリサイタルをどう構成しようとしているか、その意図が判る。それは既に審査の対象の一部となっている筈だ。
通り一遍の凡庸なプログラムもあれば、旗幟鮮明なものもある。
私は明確でチャレンジャブルな意図を発信しようとしている個性的選曲が好きだ。そういう人を応援したくなる。

まだ第1次が済んだだけだから、本選(高関健指揮・東京交響楽団とのコンチェルト)の選曲について話題にするのは早いが、興味本位でチェックしてみた。
24人の選曲を作曲家でまとめると、以下のようになった。
プロコフィエフを選んだ人8人、ラフマニノフ4人、チャイコフスキー,リストが各3人、ブラームス2人、その他。
プロコフィエフが断トツのトップになるというのは時代を反映している。
ひと昔前だったら、ベートーヴェン,ショパンが上位に並ぶのが普通だが、ベートーヴェンは5番《皇帝》を選んだ人が1人、ショパンは1人もいない。
もはやプロコフィエフをアヴァンギャルドと捉える人もいなくなったという事だろう。
”インスタ映え”ならぬ”コンクール映え”するという面も大きかろう。

中にはバルトークを選んでいる猛者も1人いて、私はそういう人を応援したくなる。
また、第1次予選でハイドンのあとにリゲティを3曲入れた人もいて、こういう人も大好きだ!(笑)

これからだんだん面白くなる。
チケットの方も売り切れが続出しているらしい。
販売状況は、きっと『蜜蜂と遠雷』(恩田陸)の効果も大きいのだろう
 
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