きつねの丸焼き

きつねをね、焼いてね……喰うんだよ。
きつね。
きつねだよ。
あの黄金色を少し茶色くしたような、「きつね色」のきつねだよ。
きつねはね、美味しいよ。
よく焼くと、あまりアブラは感じなくてね、あっさりだけどコクがあってね、
熱々のところも簡単に噛み切れるんだ。
サクッとね。
きつね、きつねだよ、あのきつね。
きつね、美味しいよ。

　　　　　　　　　　　　　


あぶらげ（あぶらあげ）を、
「きつね」っていうのは、関西のほうが強いような気がするんだけど、
どうなんでしょ？
東京でも言うけどね。
でも、そんなに、きつねきつね言わない気がするな。
「きつねどん兵衛」くらいじゃね？きつね強調なのは。

もちろん、蕎麦屋ルールなら揚げは「きつね」
でもお稲荷さんは、あのご飯詰めたやつは、
東京では、「きつねずし」という人はほとんどいないと思うけど。
と書いてて、あ……
「上野にきつねずしって名前のいなり寿司の老舗があった（閉店）じゃんか！」
まあいいや。例外ということで

とにかく、あぶらげを焼いて食うやつを「きつね焼き」とは、
たぶん、今の東京人はまず言わない。
そんな言葉知らないんじゃないかな？
少し賢い人なら、「ははーん」ですけどね
そうじゃない人は、「え！？きつね？？」「肉をきつね色に焼くとか？」なんて、
やってtryみたいなことを言うかもしれない。

「きつね焼き」

要は、油揚げを焼いたものです。
やり方はいっぱいあってね、今は電子レンジなんていう便利道具もあるから、
別に「焼かなくてもいい」んだけど、
やっぱり多少は焦げ目がつくくらい香ばしいほうが美味しいかな。



最近、えれー作ってるんですよ。
たぶんね、外で飲んでこねえから、
夜の時間を持て余して、
ちょっくらちょいと食えるもんが、
豆腐かあぶらげくらいなんでゲスよ。

でまあ、思いつく限りイロイロやってみる。

油揚納豆みてーな定番はいいとして、
ネギだけとか、キャベツだけとか。
それはそれで、うまいんだな。
中の野菜がしんなりしてね、ちょうどいいんだこれが。
更にチーズなんか入れるとね、もうホットサンドかパニーニかって感じになってくる。
予想通りですけどね。

もっと変なのだと、意外にうまいのがケチャップ。
オンリーケチャップ。
ケチャップってちょうど塩気やスパイスの味がついていて、
それだけで食えちまんだわ。
焼いたあとにかけるんじゃなくて、中に入れて温めるからいいんだ。
海苔チーズとか、ネギベーコンとかもうごちそう

とんかつソース入れるのもありです。

甘いものもけっこう美味しいよ
酒のあてなんで、ほとんどやらないけどね。
あんこなんか、普通にうまいと思うわ。

結局、なんでもいいんじゃねーか！ということなんだけど、
マヨはちょっと苦手。
味が濃すぎちゃってマヨ味が勝ちすぎる。
でも好きな人にとっては最高だろうな。
コーヒーはまだやってないけど、たぶんちょうどいい苦味のコクだけ残って、
うまいんじゃねーかな。

で、実は一番気に入っているのが、
「焼いただけのやつに刻みわさび」

醤油はいらないよ。

本わさびをきざむのは大変でしょうけど、
葉っぱや茎の入った「練り物」が売ってますでしょ？あれがいい。
わさび漬けもいいぞ。

日本酒が、すごい勢いでなくなるんですが、
どっかで漏れてませんかね？