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2020年10月16日23:29

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能力と要求

組織が大きくなるとどうしても腐敗してくる、と言う話はちょくちょく日記に書いていますけれど、腐敗していなくても、周囲からの要求が高くなって動きが悪くなるというのは避けがたいところです。製造業で言えば、一定の品質を保つのはもちろん、不良品が出たときの対応はもちろん、従業員の態度まで、何かあれば「大企業なのに」と言われます。それが逆に、外面を保つのがうまい人が重用されることを通して組織の腐敗にもつながりますけれど、そこまでいかないにしても冒険はしにくくなります。

雇う人が増えればどうしたってばらつきは大きくなるし、情報の伝達も流れが滞るところが出てきたり、組織の方針に対する解釈が異なる人が出てきたり、能力的にも上澄みだけをすくうわけにいきません。相手をする人数も増え、当然クレーマーも交じってきますし、例え良い事例であっても、それを聞いた別の人が「同じ対応をしてもらえなかった」と苦情を言うケースだってあります。大きな組織ならではの強みをうまく活かせないのは救いがたいにしても、強みを活かしてもそれに見合う要求をされることは想定しておく必要があるでしょう。

規模が拡大すれば、多様性も高まるのは当然で、規模が小さい時と同様の均質さを要求することは、全体主義のような悲劇を生むことになります。と言うか、均質さを求めるとどうしたって端のほうを切り捨てていくことになり、それはよほどの勢いで拡大していなければ縮小均衡にならざるをえません。組織の拡大は、拡大する多様性を吸収して均質な成果を得られる仕組みを構築することだと言えます。
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