mixiユーザー(id:33120836)

2020年02月26日00:15

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たまたま

統計学でよく使われる正規分布は2項分布の延長上にあります。2項分布はaとbの組み合わせがいろんなパターンで起きて、そのパターンの多寡の分布です。極端な言い方をすれば、何かがあるかないか、の組み合わせが無数にあるときに起こりやすい場合、と言うことですから、よく言われる「偶然」と言う言葉は本来ふさわしくないのかもしれません。つまり、特定の組み合わせを予測できないときに得られやすい結果と言うだけであって、それぞれの要素を見れば必然性がないわけではありません。

全てが必然の結果、と言う考え方はいわゆる「ラプラスの悪魔」としてまとめられています。あらゆる初期状態を決定すれば、無限の思考力によって全ては予測可能になる、と言うことです。そんな世の中はつまらない、と、何の根拠もなく反対する人たちがいる一方で、量子論が不確定性原理を持ち出したことで、決定論は現実にそぐわないと物理学者が一石を投じました。とはいえ、不確定性原理と「偶然」と言う考え方が同じかどうかは疑問の余地もあり、人の意識が確率分布を収束させるという考え方もあったりして、まだまだ結論は見えそうにありません。

偶然の結末とは何なのか、いずれにしても、神ならぬ身の人間には予測不可能な事態はたびたび起こりますので、当面は「偶然起きること」もあると考えて生活するしかありません。ただ、「見えてない」人にはただの偶然にしか思えないことでも、必然が見えることもありますから、できる限り注意深く観察し、様々な可能性を考え抜くことは重要です。
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