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2020年02月19日23:30

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ノブレスオブリージュ

大きな組織はそれだけで権力があります。外部と接する人は、外部の人にとっては「組織の代表」なわけで、組織の中で働いているときにもてはやされた人が、外に出た途端に誰からも相手にされなくなる、なんて話もよく聞きます。組織は大きくなると腐敗しやすい、と言うのも、「人は権力を持つと腐敗しやすい」のバリエーションに過ぎないのかもしれません。そして、組織の場合には当人だけでなく、組織の統制も効いてくるので、組織に属することで腐敗した行動に変わる人もいるでしょう。

下請法と言う中小企業保護のための法律があり、大企業は優先的地位を利用して不当な搾取を行ってはいけないことになっています。裏を返せば、規制でもしなければみんながそれをやりたがると言うことであり、また、やろうと思えばいくらでもできると言うことでもあります。規制しなければならないというのは、それで瞬間的に事業者が儲かっても、取引先の減少や失業者の増加による景気の悪化、治安の悪化などで最終的に社会全体がその事業者の利益のために損害を被ることになるからで、当事者も一定の被害を受けるかもしれませんけれど、うまく勝ち逃げする可能性もありますし、他者の被害は救済されないため、予防が大切になるのです。また、ある程度、そういう企業が少なければ、他の企業からの利益で取引先は生き延びるので、「やったもの勝ち」の側面もあります。

企業内部の理屈としては、他社との競争に勝ち残るのが優先で、社会のためなどと言う深謀遠慮はさておいて、「取引先にちょっと圧力をかければまだまだ値引きさせれらるのに、なぜやらないんだ」「簡単で、誰でもできることだろう」と言うことになります。なので、法律で規制されていても抜け穴を探し、問題にならないぎりぎりの範囲を探り、優先的地位を振りかざそうとします。大企業も、もともとは小さな企業が勝ち残って拡大してきたわけですから、他社との取引でそれまで培ったノウハウを総動員して利益を確保しようとするのは当然かもしれませんが、規模の拡大によって立場が違ってくることも本来はきちんと認識するべきです。まあ、組織とは言え、人の集まりなので、認識の共有に限界があるのは仕方のないことです。だからなおのこと、規制や倫理が必要となるのです。
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