mixiユーザー(id:33120836)

2019年01月16日22:53

86 view

見極めが必要かの見極め

ずいぶん前のことになりますが、母が老眼鏡をかけ始めたころに、「眼鏡をかけるとほこりがよく見えて、新聞を読もうと思ったのについ掃除を始めてしまう」と言っていました。それからだいぶたつと、「掃除をするのもおっくうだけど、ほこりも見えないからちょうどいいのかも」と言うようになりました。歳をとったからと言ってほこりだらけの家で生活して平気になるわけではないので、家を清潔に保った方がよいのは間違いないものの、高齢者世帯ではなかなか隅々まできれいにしておくのは難しそうです。

加齢に限らず、感覚での判断はどうしても変化が付きものです。人間の感覚だけでなく、センサーや測定器でも変化することがあり、また、故障の可能性も捨てきれません。以前読んだある本では、建物の保全で電球を定期的に替えることにしたら電球が切れてから替えるよりコストダウンができた、と言う話がありました。もちろん、電球代だけの問題ではなく、予備電球や替えるための人件費なども含めた話で、切れてから替えるようにすると即替えることを求められ、また、ストックも常に用意する必要があります。ほぼ切れない時期であれば、ストックはほぼ不要で、定期交換に合わせて必要数量を購入し、買った側から替えていけばよいし、交換する人も突発的に呼び出されることもないので労働環境も改善されます。

臨機応変の方がよいと考えている人が多数派でしょうけれど、臨機応変を支えるコストは思っているほど低くはありません。漠然と「その場になれば、わかるでしょ」と思っていいても、考えてみればわかることで、様々な状況を想定して準備するか、どんな状況でも必要な時間内に解決できる能力を備えるか、と言う要求をされるのです。自分が満足する(もしくは、これは仕方ないとあきらめる)レベルはわかっても、相手がそれで満足するとは限りませんから、臨機応変は常に「相手の常識」とのすり合わせが必要です。

同じことが感覚やセンサーを使ったフィードバックにも言え、まずは、先程の電球の例のように一律で対応してもよいようなものを節約するために、ストックを置く場所や緊急対応の残業代を払うようなことになっていないか、と言った検討が必要ですし、それでもフィードバックによる対応が必要と言うことであれば、検知する方法に対して校正の手段を確立しておく必要があります。まあ、ISO9000シリーズ(いわゆる品質ISO)などでも測定機器の校正はきっちり要求事項に入っているくらいですから、まあ、当たり前と言えば当たり前のことではあります。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する