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2019年12月12日23:07

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人生、丸儲け。

明石家さんまさんが、落語家だったことは、あまり知られていない。
数年前、名古屋の大須演芸場に大槻ケンヂさんのサポートで行ったときに楽屋に入った。
修行時代のさんまさんの落書きが残っていた。
「今日も客なし」。1975年8月16日、真夏だ。
一年前にデビューした、笑福亭さんまは『明石家さんま』になっていた。
師匠の名は、笑福亭松之助。高校生で弟子入りしたが、やがて、女性と駆け落ち。師匠の元を去った。
半年で師匠の元に帰ろうとしたが、さすがにばつが悪い。
しかし、松之助師匠は、怒るでもなく、「いいか、杉本、人間は、オギャアと産まれて、おしめされた瞬間にチャンピオンなんや。お父さんの放出した何億という精子の、たった一匹が、お母さんの卵子に辿りついて、お前が生まれたんや。つまり、おしめはチャンピオンベルトや」のようなことを云った。
杉本さんまは、人前ではじめて泣いた。再び、弟子になり、名を『明石家さんま』に改めた。
「人生は、生きてるだけで丸儲け。」と理解した。
毎日、ボーナスや。
しかし、暑いな、今日は。
若き日のさんまはつぶやいた。




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