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2020年02月23日00:03

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La fille aux cheveux de lin・・・

アルコールを幾分含んだ重い身体を起こす。
かったるい身体を持て余し気味のそういう日には,こうした楽曲が相応しい。

Sur la luzerne en fleur assise,
Qui chante dès le frais matin ?
C'est la fille aux cheveux de lin,
La belle aux lèvres de cerise.
L'amour, au clair soleil d'été,
Avec l'alouette a chanté・・・

ムラサキウマゴヤシの花畑で
歌うのは誰?この冷たい朝に。
それは亜麻色の髪の乙女
サクランボ色の唇をした美しき乙女
 夏の日が差し,雲雀と共に
 愛の天使が歌った・・・

神の気配を湛えた君の口もと。
ああ可愛い君,キスしたくなるほど!
長い睫毛,綺麗なお下げの乙女よ
花咲く草原で,おしゃべりしないかい?
 夏の日が差し,ひばりとともに
 愛の天使が歌った・・・

ノーと言わないで,つれない君よ!
イエスと言わないで! ああ君の
大きな瞳,薔薇色の唇を
ずっと見つめていたいから。
 夏の日が差し,雲雀と共に
 愛の天使が歌った・・・

さようなら鹿よ,さようなら、
そして赤い山ウズラにもさようなら!
君の髪の亜麻色に口づけして
この身に捺したい,その唇の緋色を!
 夏の日が差し,雲雀と共に
 愛の天使が歌った・・・

前奏曲集第一番〜第8曲「亜麻色の髪の乙女」(クロード・ドビュッシー1862-1918仏)
歯の浮くような,私にとっては何とも理解し難い感性のルコント・ド・リールの詩に霊感を得たドビュッシーが作曲したものだ。
僅か2分少々の短い楽節の中に凝縮されたミクロコスモス。
それを明晰極まりないタッチのポリーニで聴く。
硬質な,それでいて決して潤いを失わない演奏。
嫋々たる情緒過多は,この演奏家に求めるものではないし,作曲者の真意も意外にこうした演奏に有るのではないか・・・。
そんなことを感じさせる見事な演奏だ。
実家に,父の残したCDが無かったかな・・・。
無かったら求めたい。
「喜びの島」も入っているし・・・。


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