おはようございます、月影TAKAです。
今回は「科学定義と魔法地祇の違い」についてを語ります。
まあ、「とある科学の…」のノリではありませんが、ガンダム作品でもサンライズのロボット作品でも「科学基準と魔法基準の技術の違いで作品展開はどう変わるの？」という内容になります。
まず「科学定義」というのはようは「ロボットの中のメカニズムを既存の工業製品基準で再現してくる⇒ガンダムのMSの様な構造」と考えられます。
対して「魔法定義」というのはようは「ロボットとしての機械要素を最小限にして、動力やパワーバランスの大半を魔力要素に振ったロボット⇒リューナイトや魔装機神、エスカフローネの様な構造」と考えられます。
で、この科学定義のロボットと魔法定義のロボットの利点欠点を描くとこんな感じとなります。
〇科学定義のロボット
・利点
1.あくまでロボットはデバイスに過ぎず、ロボットが傷ついてもパイロットにダメージがフィードバックされない。ただし、ロボットそのものが大爆発すると脱出できなければ爆発に巻き込まれる。
2.科学技術基準であるため、「生物要素⇒人工筋肉・バイオマテリアル」を含まない限り、工業製品要素そしてパーツ交換が可能である。
3.ロボットの製作技術的に、不鮮明なところが多い魔法要素が介入しないので視聴者にはある程度優しい（魔法の方が分かりやすいと一見思うけど、魔法は科学基準で言えば「オーパーツ（失われた技術要素）」の様な物で実は説明しきれない)。
・欠点
1.「ぼくのかんがえたさいきょうのロボット」を作りにくい。「パイロットの気合でいくらでも強くなる」という要素は実は科学定義ではない（人体の生命力と直結するサイコ要素は魔法の範疇である)。
2.科学定義のロボットはいわば「工芸品」「物理法則の通った現物」という都合上、かならず「コスト」が発生する。
3.科学限界がある以上、機体性能に限界が出やすい（ようは、ガンダムの性能やジム・ザク�兇寮�能とサイバスターの性能を比べるようなものです)。
魔法定義のロボットは科学定義のロボットの逆となります。
・利点
1.「魔力＝生命力」であり、パイロットの魔力や気合が続く限りロボットにパワーを送り続けて戦闘継続ができます。
2.「魔法の種類」によって、さまざま戦法が可能となるため「ロボットのオプションパーツ」が科学定義ロボットよりもかなり減ります。例えば、「飛行手段」でいえば科学定義の機体なら「巨大ブースター」とか「ウェーブライダー」とか必要なところが、魔法定義なら「フラクト」とか「レビデト」という魔法をコーティングするだけで跳べるようになるため、魔法の重量は実質「0kg」です。
3.「魔法⇒ファンタジー要素」であるため、魔法世界・魔法技術の要素では「クラスチェンジ（魔法詠唱によって機体形状を強化する要素)」があるため、大掛かりな工場で機体強化せずとも「クラスチェンジアイテム」を持たせるだけで「機体強化」が可能。
・欠点
1. 利点1.の逆要素。「魔力で機体継続が可能⇒魔力をロボットにすべて吸われるとパイロットが死ぬ」という要素。または「魔力切れ」が発生すると小指１つ動かなくなる。
２. 利点2の逆要素。「魔法で全て解決できたとしても、魔法詠唱の紋章の意味ってみんな知ってるの？」と言われるとただの装飾程度にしか考えていないだろうな。よくに「少女漫画のアンティーク」程度の認識だと思う。故に「魔法陣の回路」を漫画やアニメ側が説明できていない以上、リアリティーに欠ける。
３. 利点3の逆要素。クラスチェンジにも「生命力」が必要となり、パイロットが疲弊したり重傷を負って生命の危機に迫るとクラスチェンジ要素が解けて弱体化機体になる場合が多い（リューナイト参照)。
また、魔法定義のロボットは「量産型」という物が非常に少なく、この「量産型」要素は基本的に「科学定義要素を大半で占めて、攻撃方法や機動性要素のみ魔法要素を入れる」方式が強い。リューナイトの「ソリッド」がその良例。
というように「ロボットに魔法要素を入れると収拾がつかなくなる」というのは「物理原理を魔法要素が歪ませる可能性がある」となるんだよな。
実を言えばエルガイムやℤガンダムの「バイオコンピューター」演出も「科学的な魔法再現」と言われており、機械的要素を阻害する「生命力要素」が機械に介入することでファンタジー要素を盛り込んでいるともいえる。
また、このバイオコンピューター要素は後に「サイコフレーム」として進化して、ガンダムUCでは「サイコフィールド」という魔法障壁みたいな技を使うようになります。
まあ、ガンダムも世界観は「空想科学」の範疇ですが、その中でも「物理法則上のリアリティー」があるため、その要素が魔法とかファンタジーの要素でガリガリ削られると「ガンダムの魅力要素が削り落とされる」のと同じであり、昨今のガンダム作品の魅力要素が薄いと感じるのもこれが原因ではないかと思いますね。
一言で言えば「ガンダムは勇者ロボでも日朝のスーパー戦隊ロボットでもない」というのが実論であり、「パトレイバーにも通じるリアリティー方向のロボットである」というのが結論ですかね。
今日はこんな感じです。
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