緊急事態宣言が発令される少し前から、街中でテイクアウトを見かけるとなるべく買うようにしている。微力ではあるけれど自粛で困っている飲食店を支援したいからだが、いままで寄ったことのない店の腕前を調べるという下心もある。実際、2度目はないな、という店もあったし。(笑)
と同時に餅は餅屋、新規参入店の不手際を見ることで、これまで考えたことも無かったテイクアウト専門店の工夫にも気付かされた。例えば慣れていないところのお弁当は、味はまあまあでも持ち歩くことを想定していない盛り付けや料理のため、開封したらカオスな世界が広がっていたり、容器も内側の仕切りは一見対称だけど、よく見ると底の形状がご飯用とおかず用に工夫されているのに逆にいれてしまったため、食べづらいことがあった。今後は食中毒にも注意しなければならないだろう。
いろいろ試した結果、バレエ公演の帰りに発見して以来の馴染みの店に収斂した。できたての料理には及ばないがそれでも十分美味しく、ワインとバレエのディスクを友に自宅でのんびりいただくランチやディナーはストレスフリーでくせになる。
東京の陽性者数が連日3ケタを超えるのを見て、緩みかけた気を引き締める人もいれば、コロナにはもううんざり、と現実から目を背けようとする人もいる。気の緩んだ人たちが自らを安心させようと唱えるのが、「検査数が増えたのだから陽性者の数字も大きくなって当然」という呪文。
たしかにPCR検査を100人に行い、陽性だった人が10人の場合と、その後検査態勢が整って1000人に実施したら100人が陽性だった場合では、見た目の陽性者の数は10人→100人だから10倍の増加となるが、「10人に1人」という比率は同じなので感染者が急激に増えたとは言えない。それどころか5倍の50人なら「20人に1人」だから、感染は減少傾向にあると言える。
しかし今後注目すべきなのは、陽性者の数ではなく「陽性率」のほう。
陽性者数と一緒にその数字を取り上げていれば、上記のような呪文にすがる人もいないのにと以前から思っていたが、ようやくそこに触れるマスコミも出てきた。コロナ検査は統計学的に言えばサンプリングみたいなものだから、検査件数と陽性者の比率から母集団の特徴をうかがい知ることができるからだ。
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
これは東京都の新型コロナウイルス感染症対策サイトだが、
トップページの画面を下にスクロールしていくと、
左側に「モニタリング項目(4)検査の陽性率」というのがある。
それによると、5月上旬から検査人数は増えていくが、陽性者数はすでに減少傾向にあるので陽性率も下がっていき、6月中旬あたりまでは2%以下で推移している。ところが6月の後半になると徐々に陽性率は上がり、7月14日現在6%。
人口1000万人超の母集団に対しサンプリング数ははたして十分なのか、検査対象も無作為抽出ではなく体調に不安を覚える人たちだろうし、母集団内の感染者分布も均質ではないだろうから、実際の陽性率はもう少し低いだろうが、1400万人の6%は84万人。そしてグラフから感染はじわじわと拡大傾向にあることがわかる。
ちなみに区別の数値もあって、6月30日〜7月3日の新宿区の1日当たりの検査数は92〜140件で、陽性率は29〜37%だったという(GW前の検査数は50〜60件、陽性率は2〜8%)。これはピンポイントの特殊な検査結果だから、あくまでも参考数値でしかないが、夜の繁華街には近寄らない方がよさそう、ということはわかる。
■「GoTo」強まる延期論=22日スタートに安倍首相も「迷い」
(時事通信社 - 07月16日 08:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6159462
ログインしてコメントを確認・投稿する