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2016年01月05日08:09

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世界10大リスク

かんべえ先生の溜池通信より。

<1月4日>(月)
○お待ちどうさまでした。ユーラシアグループの「2016年Top 10 Risks」は本日発表です。


1.The Hollow Alliance

2.Closed Europe

3.The China Footprint

4.ISIS and "Friends"

5.Saudi Arabia

6.The Rise of Technologists

7.Unpredictable Leaders

8.Brazil

9.Not Enough Elections

10.Turkey

* Red Herrings


○以下、勝手な訳を付けておきます。


(1)同盟の空洞化

――過去70年間にわたって最重要だった大西洋同盟は弱体化した。ロシアのウクライナ侵攻やシリアでの紛争により、米欧間の亀裂が深まった。そうなると国際的な救助隊は存在しなくなる。これでは中東の大荒れは必至。


(2)閉ざされる欧州

――2016年の欧州は開放と閉鎖の両方向に引き裂かれ、格差と難民とテロと政治圧力が欧州の理念に立ち塞がる。英国のEU離脱リスクを過小評価するなかれ。経済は統合されたままでも、その他の分野はそうでなくなるだろう。


(3)中国の足跡

――たとえ穏やかなものであっても、中国の発展は世界中に波紋を投げかけている。中国は世界で唯一、グローバルな戦略を持つ国。最重要な国が最も不安定である、という認識は、準備のない他の国々を苛立たせる。


(4)ISISと仲間たち

――世界最強のテロ集団ISISは、不適切な対応も相まってナイジェリアからフィリピンまで賛同者を広げている。彼らが狙いやすいのは仏、露、トルコ、サウジ、そして米国。そしてスンニ派が多いイラクなどもご用心。


(5)サウジアラビア

――サウジ王国は今年、王室内の不一致で不安定さをまし、中東での攻撃姿勢を強めるだろう。先代のサルマン王時代には考えられなかった内紛の脅威が高まっている。サウジの心配は間もなく制裁が解除されるイランだ。


(6)先進技術の台頭

――さまざまな非国家アクターが、技術の世界から政治の世界に参入している。シリコンバレー企業からハッカー、引退した篤志家まで、野心的な技術家たちの台頭が政府や市民の退場を迫り、政策や市場の不安定さを増す。


(7)予測不可能な政治家たち

――ロシアのプーチン、トルコのエルドガン、サウジのサルマン副皇太子、そしてウクライナのポロシェンコなど、風変わりな指導者が国際政治を引っ掻き回す。1人なら単なる邪魔者だが、4人では不安定性だ。


(8)ブラジル

――ジルマ・ルセフ大統領が生き残りを目指す間に、国家の危機は深まる。大統領弾劾では今の混迷は解消しない。ルセフが生き残れば経済改革への推進力は失われ、居なくなればテメル副大統領には荷が重い。


(9)選挙が足りない

――2014年、15年は新興市場の選挙が相次いだ。ところが16年はその機会が少なく、国民の不満を深めるだろう。新興国では過去10年の収入増加により、国民の要求水準が高まっている。


(10)トルコ

――エルドガン大統領は与党の大勝後、議会制システムを大統領制に替えようと図る。しかしビジネス界や投資環境は悪化。安保面ではクルド勢力の制圧やISIS掃討への見込みは薄く、逆にテロ攻撃の危険は高まる。


*リスクもどき

――米国有権者はイスラム教徒に国を閉ざす大統領を選出せず、中国経済はハードランディングせず、政治の安定も続く。日本の安倍首相、インドのモディ首相、中国の習国家主席は強い指導力を維持し、アジアのリスクを軽減する。

○結論として、今年は新興国は大変なことになるけれども、日本とその周辺のアジアは安泰だということになる。とりあえず初詣のおみくじは「大吉」だった、ってところかな。



以上、溜池通信より。
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