ミネソタ州

8月、米国本土の中央の北側に位置するミネソタ州ミネアポリスに行ってきました。
アメリカの冷蔵庫と言われる州だけあって真夏にぴったりの涼しさ。


※夏場の華氏は30を引いて2で割り、最後に2を足すと摂氏に近い（冬場も同様で最後は2を引く）。

パンデミック後、初めての飛行機。

空港は店が消え去り、照明が落とされ、怖いぐらいの静けさ。
往路の飛行機は乗客わずか10名でした。

さて、ミネアポリスは中規模の都市だが、デルタ航空がハブとして使っているため、こちらの空港はそこそこ賑やか。
デルタ航空が日本からの直行便を飛ばしていることもあって、日本語表記がある。

普通、１つ選んで併記するならスペイン語でしょう。これは珍しい。

さて、ミネアポリスといえば、今年の抗議活動発端となった警察官による黒人殺害事件のイメージになってしまったが、本来はアメリカらしくない良い町として有名。

・公共交通機関が発達している
・エコ活動に熱心
・治安が良い

なので興味があった。


まず空港から鉄道（市街地では路面電車）で中心部に行けるだけで凄い。
写真背景の建物はミネアポリスの市庁舎。

そして冒頭の気候の話に戻るが、ミネアポリスの冬場の気温はアラスカ州アンカレジより低く、過去最低気温も勝っている。
そのため、市街地は外気に触れずに済むようビルとビルの２階が通路で結ばれていて、普通１階にある受付や商店などが２階にあったりする。

２年前の冬は体感温度、氷点下54℃に達したらしい。

ホテルは日本語が通じたり、ホテルの部屋のごみ箱が分別タイプだったり、なるほど確かに普通の町と違う。

続いて、もはや義務化している名物料理の紹介。
一つ目はJucy Lucyバーガー。

オバマ大統領も訪れた有名店をチョイス。
Jucy Lucyバーガーとは、溶けたチーズがハンバーグの中に入っているハンバーガーのこと。うん、それだけです。

驚いたのはこの店、クレジットカードが使えない。
店主のこだわりかもしれないが、米国でちゃんとした飲食店が現金のみというのは異常。
というわけでレジ横にちゃんとＡＴＭが置かれている。カードを使わせないならそのレベルの覚悟は必要。現金は年に数回しか使わない。

もう一つはWalleyeという魚。五大湖やミシシッピ水系に住むスズキの仲間。

スズキは焼き魚や刺身だと美味しくないけど、こうしてレモンバターでしっかり調理すると美味しく頂けるね。

ところでそのミシシッピ川の上流が、ミネアポリスの町を通っている。
長いミシシッピ川の中で唯一の滝が、この町にあるとのこと。


滝はよく分からんが行ってみると２つあった。

川の近くに日本食レストランがあり、テイクアウトした。
米国ではレストランは消費税8％、チップ18％程度が一般的だけど、テイクアウトはどちらも不要なので、25％ほど安くつく。
しかし、ミネアポリスではパンデミック下の飲食店支援のため、テイクアウトでも一律20％のチップが自動的に取られる運用のようだ。


豚骨ラーメン、ショートリブ、揚げ餃子。
ラーメンは、スープ＆具は学食や日高屋よりは美味しく、麺はそれ以下という感じ。
お値段はこの３品で5500円ぐらいですね。

ミネアポリスのシンボル、さくらんぼスプーン（？）は少し郊外の公園にありました。


さて、この球場はターゲットフィールド。

Targetと言えば米国全土に展開するディスカウントストア。
ここのチーム名は「ミネソタツインズ」で、何がツインズ（双子）なのかと言うと、隣り合う２つの都市。
実は州最大のミネアポリスのすぐ隣に、州の行政機関のあるセントポールという都市がある。
日本で言えば、県庁のある"浦和"に対して、埼玉県最大の町"大宮"が近くにあるような感じ。あるいは"前橋"と"高崎"で例えても良い。四日市と津だと遠すぎるから不適切。

その２つの都市も鉄道で結ばれていてアクセスは容易。

化学工学などで名高いミネソタ大学は、ちょうどその中間にまたがって存在している。


見応えのある立派な州議事堂


セントポール大聖堂では後ろのほうで静かにミサを聴いたあと、内部見学した。



あと、セントポールはスヌーピーで有名な漫画「ピーナッツ」の故郷。


あんまりミネソタ州関係ないが、適当に入ったレストランで食べたメニューはKobe Beef Burger。
もちろん神戸牛ではなく、アメリカでは質の良い肉のことをKobe Beef とかWagyuと呼んでいる様子。
えっ、Wagyuって日本語だったの？というアメリカ人もいるぐらい。

薄切りの霜降り肉が本当に恋しい。

最終日に空港へ向かう前に、全米最大級のショッピングセンター「モールオブアメリカ」に行った。
東京ドーム８個分。中には遊園地や水族館まである。

ミネソタ州は衣料品に消費税がかからない（極寒だから？）ので全米から客が来る。
ここも鉄道でアクセスできる。アメリカの地方都市では本当に珍しい。
都市設計はこうあるべきでしょう。


治安については、暴動で燃やされた建物が目についたのは除外しても、そこまで雰囲気が良いとは思わなかった。
アメリカでは安全な部類とは思うが、黒人やラテン系の若者がガラが悪い。
電車の中で喧嘩を始めて窓ガラスを叩き割ろうとしたり、店のエスカレーターを逆走して店員に注意されて逆切れしたり。

普段、安全な街に住んでいるので油断しそうになるが、旅先では気を付けたい。


（おまけ）

アメリカのビルやホテルでは不吉とされる13階はない時がある。
日本に出張に来たアメリカ人顧客に、ホテルを用意する際に13階だと酷く気分を害する人もいるので注意。