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2019年12月07日17:56

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73 詩・短編を書いてみた (第1897回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
だいたい1000字以内なので暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b

73「何でもない冬の朝」
■■■■■■■■■■■
晴天の朝。
学校に行くために外出すると
皮膚に氷の針が刺さってしまうような空気の中へ入った。

私は自分の肺に溜め込んだ
少し暖かい息を吐く。

今日はとても寒いようだ。

遊び心で吐いた息が白くなっていく。
それはまるで
空気が上着を着て暖を取っているかのよう。

それを掴もうと
少しだけ手を伸ばしたが
白い息は空中を漂い
少しずつ空気に交わっていった。

無くなってしまうのはどこか寂しい感じがする。

そう感じながら
私は空気にさらし冷たくなった手に
氷を溶かすような温かい息を手に吐く。
縮こまった血管に僅かな血液が指先へ送られ
少しだけ暖かくなった。

私はマフラーを巻き直し
その手をポケットに入れて歩き出す。
所々に出来た水溜まり跡の薄い氷を踏み
パリパリという音が鳴るのを聞いて
まるで打楽器を鳴らしているようでとても面白いと感じた。

少し進むと
民家を隠すコンクリートブロックの塀の上で鳩が休んでいた。
鳩も寒いのか
身体の毛を立たせて自分を包むように丸くなっている。
まるで綿飴のようでその姿は可愛かった。

また少し歩く…。

今度は猫が前を歩いていた。
身体が小さいから恐らく子猫だろう。

子猫は私と目が会うと
好奇心で我を忘れた人間の子供のように
私へ向かって歩いてきた。
小さい歩幅で一生懸命に向かってくる姿は心が緩む。
子猫は私の側に来ると
ズボンの裾に身体を擦り付けた。
その姿は愛らしく撫でたいと思って手を伸ばす。
しかし
子猫は「はっ!」と我に返るように
私の手をかわし
どこかへ走っていってしまった。

撫でたかったなぁ…。

ふと私は腕時計を見る。
時計は予定時間を少し過ぎていた。


これは何もない。
何でもないただの1日。
だけど…。
もう少しだけ気持ちを傾けてみるのも
意外と楽しいものだ。
そう思った………。


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