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2019年11月12日12:30

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“御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」”@東京国立博物館

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日頃は、いわゆる「○○の至宝」的な、王侯貴族の宝物には
さほど食指は動かないのだけれど、
今回、紹介番組で、今、世界に唯一現存する五弦の琵琶と
その精密なレプリカ作製の過程を知り、
これは!実物を観たい!!と思った。

そう、私、「楽器」は古今東西どんなものにも興味があるのだ。

おまけに、完成したレプリカの音曲が、会場で聴けると言う!

で、会期中に行って来ようとボーっと思っていたら、
なんと!実物の公開は前期だけ?!!
大慌てでWebチケットを入手、
前期展示終了直前の休日なんていう激混み確実な日しか選択肢がなく
日頃絶対行かないこんな日に出掛けて行った。

11/3(日・祝)
開場 9:30
その1時間前 8:30に東博の門前に着くも
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既に100人以上?
9:00 開門し会場の平成館まで列を作ると、
既に私たちの後ろにも長〜く伸びている。
9:10 20分ほど早く開場し、入場制限しながら入れてくれた。
珍しい臨機応変な対応。ありがたい!

そして入場。
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当然、事前に「螺鈿紫檀五弦琵琶」の展示場所を確認。
掟破りの目玉展示直行作戦敢行。
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今回は「第4章」なる、第2会場入ってすぐの展示室。
マイミク、ルーニーさんの事前情報で、
手前に在るのは精密レプリカ、本物は奥!と聞いていたので
間違わず直行。
(出遅れた夫はしっかりレプリカに引っ掛かったそうだ。
ちゃんと言っておいたのに… 
それほど素晴らしいレプリカだったのだが…)

第4章 正倉院の琵琶
     「螺鈿紫檀五弦琵琶」
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作戦が功を奏して、周囲には10数人。
なんとなく列を作って周囲を回る。
凄いなぁ〜!
何であれ、実物の持つ力は圧倒的だ!!
魅入ってしまう。
今から1000年以上前、
これだけの物を完成させるのに、どれだけの時、技術、
それを集約する権力と財力を必要したことだろう?

「芸術なんて、衣食住足りて金が余ったときにだけ
 お情けで存在を許される人類の脂肪分だ。」
以前読んだ本のこんな乱暴なフレーズが、
最近は見事な芸術品と出逢う度に頭をかすめるのだが、
やはり、芸術とはパトロンあっての仇花なのかな〜?
ま、今は我々下々もその恩恵のおこぼれに預かれるのだから
良しとしよう。

会場に流れるレプリカによる演奏の音色が
悠久の飛鳥に心を馳せてくれる。
…にしても、
この精巧なレプリカを作成したチームの技術力も凄い!


第5章 工芸美の共演
     「伎楽面酔胡王」
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伎楽で使われる面。
酔った胡の王とか…
様々な国から賓客が訪れた唐の国の繁栄が
こんな所にも…


第6章 宝物をまもる
     「正倉院御物修理図」
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明治時代の修理の様子。
現代の修理の様子は映像データで遺すのだろうか?
しかしやはり最後は「紙」だろう?と
アナログな私は思うのだけど。

正倉院の一部、校倉造のポイントを再現したり
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各種の精巧なレプリカが並び
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過去の宝物を、無事、未来に手渡す仕事をされるみなさんの
ご苦労の一端が垣間見え、ただただ頭が下がる。


で、
正式な順路の始めに戻る。

第1章 聖武天皇と光明皇后ゆかりの宝物
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     「東大寺献物帳」
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「〜ということで正倉院を造って
聖武天皇ご愛用の品々をここにしまう」旨が書かれているそうだ。

     「国宝 海磯鏡(法隆寺献納宝物)」
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鳥の羽毛(雉)を文字に貼り込んだ「鳥毛帖成文書屏風」
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貴婦人の頭髪に羽毛を使った「鳥毛立女屏風」というのは
昔、教科書で学習した記憶があるけれど、
文字を羽毛仕立てで?
私の趣味ではないな〜


第2章 華麗なる染織美術
     「墨画仏像」
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二枚の麻布を上下に継ぎ合わせた画面いっぱいに墨で描かれている。

     「狩猟文錦辱」
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これが、飛鳥時代日本に最初に伝わり、
以下、各所に「狩猟文」として拡散、
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現在でも、しっかり伝わっているのが嬉しいな〜。
因みに私の出帛紗はこれ!
正倉院と繋がっているのね? ビックリ!


第3章 名香の世界
はい! 
正倉院御物で一番有名な(笑)「蘭奢待」
正式名称は「黄熱香」というのね?
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想像より大きい。
モノは、東南アジア原産のジンチョウゲという説が有力とか…

分かっている範囲の、かすめ取った方々のお名前が明記(笑)。
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注)「蘭奢待」の中に「東大寺」の文字があるって!目あせあせ(飛び散る汗)
  面白いね〜

香りを楽しむ人々は古今東西たくさん居ただろうけれど、
「香道」なんてものにして、文化にし「道」まで創ってしまうのは
日本人だけだろう。
ちょっと可笑しくちょっと誇らしい。


もう一度、アノ琵琶に拝謁して… と
改めて第2会場に向かったが、
もう、展示ケースを取り巻く人は三重ほどの輪に…
遠くから眺めて、
11:30 か〜なり混んで来た会場を後にした。
展示品そのものの数はさほど多くないので、
2時間で充分満足できる展覧会だった。



この日は時間と体力に余裕があったので、
併設の「TMM&TOPPAN ミュージアムシアター」で上映する、
『正倉院 時を越える想い』を鑑賞していくことに。
上映12:30まで、
小さな特別展?
“天皇と宮中儀礼 ”@ 平成館 企画展示室 鑑賞。
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令和となって以来、
現実に「平安絵巻」の世界が眼前に繰り広げられているが、
その原点が、小さな展示室2つに展開されていた。
     「大宋屏風」
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打毬(だきゅう)の騎手を描いた屏風。
個人的趣味でここに特記。



『正倉院 時を越える想い』@ TMM&TOPPAN ミュージアムシアター
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35分
正倉院そのものの詳細な紹介、説明映像。
様々な外部からの脅威から、1000年、御物を守り続けられた
叡智と関わった人々の努力を映し、
御物の長期保存の謎に迫った興味深い映像。
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その後、夫は
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私は
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各地の有名無名の寺社の仏像たちの修復作業。
各地でひっそり粛々と行われていることを、
改めて認識。
脚光を浴びずに未来に文化を手渡して行く人々に
感謝!

夫と合流して、
上野と言えば! いつもの「音音」でランチ。
上野駅から帰途に着いた。

     ぴかぴか(新しい)クリスマスぴかぴか(新しい)今年の上野駅のクリスマスツリー
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パンダはともかく、なんでひまわり?
…と、「ゴッホ展」@上野の森美術館とコラボ中とのことだった。

この展覧会も大大大盛況。
私はこれはパスの予定である。
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