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2019年09月17日05:05

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最近の観劇から

写真は順に
*文学座アトリエの会「 スリーウインターズ 」チラシ
*Sky theater PROJECT voi.17「半ライスのタテマエ」チラシ
*雷ストレンジャーズの演劇ジェット紀行・ノルウェー再訪編「リーグ・オブ・ユース〜青年同盟〜」チラシ

文学座アトリエの会 スリーウインターズ観劇。
松本祐子さん演出の舞台ではいつも女たちの生き様に圧倒される。
クロアチア100年の変遷の物語、第二次世界大戦直後の1945年、ユーゴスラビア崩壊直前の1990年、クロアチアがEUに加盟する直前の2011年、それぞれの冬。
大国、隣国の影響、多民族国家の憂鬱、政治体制のめまぐるしい変遷に翻弄される市井の人々。
島国日本では経験し難い環境だし、どこまで理解できるだろうと思っていたが、観始めたら夢中になった。
終盤、善悪というカテゴリーでは判断できないけれどルツィアの言動は非常に説得力があった。
国と人のルーツが複雑に絡み合う難しいテーマで観客を魅了した文学座の俳優陣の演技力、さすが。

半ライスのタテマエは下北沢「劇」小劇場で。
いずれ親戚づきあいをすることになる3つの家族の3世代に渡る物語はとてもほっこりするいい作品だった。
物語の序盤で教頭・宮原幸太郎が自殺未遂の卒業生・野口千佳をなだめ説得するセリフが秀逸。
平たくて優しい世界に和ませてもらった。
ただ、転換が多すぎて…あの転換に使う時間、何とか演出し直せばもう15分は縮められるのになぁと思わずにいられなかった。
転換で時間経過を表現してたんだろうけど、いちいちシーンごとに説明的に転換使わなくたっていいだろうに。
石塚あつこさん、この方は女優であると共に着物モデルさんもやってるんだけど、この舞台での着物の着こなし、さすがだった。

雷ストレンジャーズの演劇ジェット紀行・ノルウェー再訪編リーグ・オブ・ユース〜青年同盟〜をシアタ−711で。
「人形の家」以外で初めて観たイプセンの戯曲。
「人形の家」の10年前に書かれた作品だそう。
女性に参政権が無く、富裕層だけが政治家になれた時代の19世紀のノルウェー、野心家の青年ステンスゴールが作った青年同盟は市井の人々の共感と政治意識を高めたが、彼は当時の法律で定められた政治家の条件を満たさぬ資産を持たない庶民だった。政治の表舞台に出たいあまり、青年同盟の主張と相反する富裕層に取り入ろうと必死になるステンスゴールの行動は滑稽で混乱を極める。
ノルウェーの現代政治黎明期の社会風刺劇であった。
4時間モノの戯曲を1時間40分にまとめた作品。
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