ゆらゆらと 吹く風がかすかに 震えながら
そっと しのびより
あいさつしてゆく
「こんにちわ 今日より この街にやってきました」と
ひんやりと 頬をなでるように
心地良いけれど どこかしら 寂しげな まだ子どものような
あどけなさが残る 春風さん
裏庭に咲く 小さな 草花たちは
白く煙り どこしら 哀愁を帯びて 悲しげながらも
生きている 強さが かすかに のぞいて見える
冬は深まって
終始 やりきれないニュースばかりが流れてくるけど
そんな日は
雨だれの音を まるで習いたての カノンを聴くように
花のように 儚い明日を憂いながらも
純なこころで 聴きたい かすかな そう とてもかすかな 揺らめきと淡い希望を
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