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2020年01月23日08:03

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PVAの医学的用途

■「液体のり」放射線治療でも期待の星 がん細胞ほぼ消失
(朝日新聞デジタル - 01月23日 04:08)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5945420

 がん細胞に薬剤を取り込ませておき、中性子をあててがん細胞を壊す放射線治療で、薬剤に液体のりの主成分を混ぜると治療効果が大幅に高まることを東京工業大のチームが発見し、23日発表した。薬剤が理科の実験でつくったスライムのようになり、がん細胞にとどまりやすくなるらしい。マウスの実験では大腸がんがほぼ消失したという。

 この放射線治療は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)。国内10カ所弱の施設で臨床試験が進んでいる。ホウ素化合物の薬剤を注射してがん細胞に取り込ませておき、外から中性子を照射して破壊する。正常な細胞へのダメージが少ないことから、次世代の放射線治療として期待されている。

 しかし、ホウ素化合物ががん細胞から流出しやすいのが課題だった。チームは、ホウ素化合物に液体のりの成分であるポリビニルアルコール(PVA)を混ぜると、スライムをつくるのと同じ原理で分子が長くなることを応用。がん細胞が薬剤を取り込みやすい形にした。

 その結果、がん細胞の中に入るホウ素化合物の量は約3倍に。とどまり続ける時間も長くなるのが確認できた。大腸がんのマウスで試したところ、がん細胞がほとんど増えなくなり、「根治に近いレベルを実現」できたという。

 東工大の野本貴大助教は「PVAを混ぜるだけなので製造しやすく、実用性は高い。人の臨床応用につなげたい」と話している。

 この成果は米科学誌サイエンス・アドバンシズに発表された。(合田禄)


治療法の原理

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/中性子捕捉療法

ホウ素中性子捕捉療法の場合、ホウ素10核種は中性子照射により以下のような核反応を起こす。

10B+n → 7Li + 4He

ホウ素10核種は、中性子捕捉断面積が他の同位体核種に較べて高く、また核反応により発生する高エネルギーの7Liや4Heは数マイクロメートルしか進行しないため、周辺の組織への影響が低い。そこで、癌細胞が特異的に代謝する化合物に、10B原子を標識し取り込ませ、中性子照射により癌細胞のみを選択的に破壊することができる。

ガドリニウムを増感元素に用いるガドリニウム中性子捕捉療法(がどりにうむちゅうせいしほそくりょうほう、英: Gadolinium Neutron Capture Therapy、略称 GdNCT)の場合、中性子照射により以下の核反応を起す。

157Gd+n → 158Gd + γ

GdNCTでは上式の高エネルギーのガンマ線により、癌細胞を殺傷することを目的とする。このガンマ線の飛程が100マイクロメートル以上であることから、BNCTでは取りこぼす癌細胞も殺傷することが期待できる。


要するに核爆発と比較して、天文学的に小規模の核分裂を癌細胞内で発生させ、そのエネルギーで癌細胞を破壊するというものである。


他にも造血幹細胞の培養にあたって、低コスト、高効率で細胞を増殖できるというものがある。
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