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日記一覧

瓶詰の手紙(その11)
2016年08月31日16:13

 エッセイだから半クールで止めようと思いながら、十一になってしまっている。いくらなんでも十二以上書くのは違うだろうと思うので、そろそろ次のネタを考えなければ。 そういえば、暦の上では夏が終わる。 過去のミクシィのネタを調べたのだが、オカルト

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瓶詰の手紙(その10)
2016年08月30日15:59

小学校の低学年ぐらいのことだったと思う。筆者の家は共稼ぎの上に兄弟姉妹がいなかったので、夏休みの昼間は、たいてい一人だった。外に遊びに行ければいいのだが、台風など近づくという日は外出が禁じられた。今のように、テレビゲームとかインターネット、

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瓶詰の手紙(その9)
2016年08月28日14:02

 老いるということは億劫なことが増えるということのような気がしている。いつ頃からそうなったのかというと、子供の頃からだ。子供の頃には勉強が億劫だった。もし、勉強に期日がなければ、自分はかなり勉強が好きなほうなのに、と、そう思ったものだった。

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瓶詰の手紙(その8)
2016年08月26日01:54

 エッセイというものは気楽に書いているように見えるかもしれない。しかし、エッセイほど難しいものはない。何しろ、当たり前の日常の中から読むに値するようなものを見つけようというのだから、それは容易なことではないのだ。 同じ場所で二夜連続で交通事

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瓶詰の手紙(その7)
2016年08月25日13:28

 深夜のファミレスで威張りちらしている人がいる。ファミレスの店員相手に何を威張っているのか。怒っているなら分かるが威張ってどうするつもりなのか分からない。そもそも、どうして、あの人はファミレスの定員は自分よりも人間的に劣っていると考えている

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瓶詰の手紙(その6)
2016年08月24日02:10

 悪天候が嫌いではない。悪天候はそれだけで非現実の世界を見せてくれるからだ。いつも見ている風景が一瞬で別のものになってしまう。その中にいると、少しだけ現実逃避が出来るのがいいのだ。 そういえば、筆者にとってのアブノーマルとは肉体の快楽ではな

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瓶詰の手紙(その5)
2016年08月23日15:49

 ムードが大事だと、いろいろなところで言われる。スポーツでは形から入るのが大事だとも言われたりする。どんなに美味しい料理もムードのないお店で食べると美味しく感じられない、と、そう思っている人は少なくない。 そして、そう考えない人と、筆者は付

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瓶詰の手紙(その4)
2016年08月22日14:32

 休日の買い物は止めようと考えている。しかし、休日にかぎって足りないものが出る。買い足さなければと、スーパーに行く。この休日のスーパーほどストレスのかかる場所はない。これなら、来たお客にストレスをかけようと工夫しているお化け屋敷のほうが、よ

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瓶詰の手紙(その3)
2016年08月21日16:51

 英会話をはじめて二年が過ぎた。この二年の間、少なくとも一日、何もしないままに終わるということはなかった。毎日、三十分でも、とにかく続けている。ところが、驚くほど進歩がない。なるほど、自分はバカなのに違いない、と、今さらながらに自覚するほど

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瓶詰の手紙(その2)
2016年08月20日15:49

 大雨の中を車で突き抜けていると、自分とこの世との境目が分からなくなることがある。このままでは危険なので、少し車を停めようか、いっそ、ファミレスに入ってコーヒーでも飲んで、このピークだけでも、やり過ごそうかと考えながら走っていると、ちょうど

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瓶詰の手紙(その1)
2016年08月19日17:09

 たまにエッセイを書いておかないと、エッセイが書けなくなる。文章で最初に失われるのは詩を書くための要素で、次がエッセイだ。小説は意外と長く書かなくても、すぐに書けるようになるものだ。手紙とか日記というものは、いっさい書いた経験がなくても、今

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 格闘技というのは面白いところがある。ボクシングでも空手でも柔道でも同じだと思うが、上手い綺麗な人がいる一方に強い人がいる。もちろん、上手で強い人もいる。 では、編集者とはどういうタイプかと言うと、上手で綺麗で弱い人のことなのだ。上手で綺麗

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「編集者って本当のこと言わないからなあ」 たいていの作家は嘘が上手い。嘘が上手いから作家になっているのだ。そして、たいていの作家は嘘ばかり言う。とくに期日を守らないことに関しては編集者の数倍、普通の人の数百倍の嘘を用意している。「いや、もう

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「じゃあ、君のために削除するということで」 現代は電子書籍の時代である。電子書籍は紙の本に比べられば分量の制限がない。紙の本、ましてや雑誌ということになると分量は問題となる。一ページに収まる文字数はほぼ決まっているのだ。つまり、作家の原稿か

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「読者のために書いているわけだからね」 作家になるような人の多くは国語に自信を持っている。小説家よりも評論家、書評家という人のほうが、より、自信を持っている。ゆえに、その人の原稿を修正するというのは大変なものだ。単純なタイピングミスとか誤字

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「そうか。熱だな。私に足りなかったのは」 書けていたとしてもスランプというものがある。ようするに何を書いても良いものにならないのだ。編集者というものは、そうした作家のスランプと常に闘っているものなのである。 編集長が、あの作家はもうダメだか

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「そんなくだらないもの書かされるぐらいなら自分で書きたいものを考えるよ」 書いてもらえない。これが編集者にとって、もっとも困難な局面なのだ。原稿料の問題とか、出版社との折り合いとか、編集者との個人的な相性の問題の場合は、これはお互いにプロと

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 編集者を持たない作家は不幸なのだ。その人は、砂漠の真ん中で美味しいフレンチを望まれている料理人なのだから。 編集者とは、そこが砂漠の真ん中であったとしても、フレンチのシェフに最高のキッチンと食材を提供し、お客には最高の椅子とテーブルを用意

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 最近の人は、時間を楽しく過ごすということに興味を失ってしまっているように思う。たとえば喫茶店だ。喫茶店というのは暇つぶしの場所だと言いながら、実は違っていた。小一時間を楽しく過ごす場所だったのだ。小一時間がいい。短くても長くてもいけない。

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 予備校の先生も先生である。学校の先生も先生である。両者の違いはどこにあるのだろうか。たいていの子供は学校の先生に対してはいろいろな印象を残していていも、予備校の先生についてはたいした記憶を残していなかったりする。 どうして、そんなことを書

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 オーナーシェフのお店よりも、オーナーウエイター、オーナーウエイトレスのお店が良い。 オーナーシェフのお店で食事をしていると、シェフが出て来て「いかがでしたか」と尋ねられた。たいしたものである。たいした自信である。たいした勤勉さである。ただ

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書き方の課題小説
2016年08月05日15:22

 もう死のうと決めた翌日、私は図書館で死についての項目を検索していた。読みたい本がたくさんあった。借りようとしたときに気が付いた。こんなものを大量に借りたら私が自殺志願者だと疑われるのではないだろうか。 読みたい。何かの論文製作のように思わ

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 洋服屋の本当の仕事とは何だろうか。 編集者の仕事について書くのに飽きたわけでも、もう、これ以上は書くことがない、と、ごまかそうとしているのでもない。少し寄り道がしたいだけだ。 さて、洋服屋の本当の仕事というのは何だろうか。洋服を売って儲け

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 作家の前でその人の作品を読んだときに「いいですねえ」と、第一声で言えない人は編集者としての仕事が出来ない。相手が巨匠であろうと素人であろうと子供であろうと同じ台詞でなければならない。子供だからと言って「いいよ」とか「いいものが書けたね」と

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 作家とか編集者というものは無軌道な人が多いという誤解がある。とんでもない誤解である。考えてみて欲しい。日本語という言語を使って小説なりエッセイなり論文なりを作ろうとしているのである。つまり日本語というルールの中で表現をしようとしているのだ

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企画会議の事前報告
2016年08月01日17:19

 サロンは不思議な匂いに包まれていました。私はサロンでは料理はしないと聞いていたので、ドアを開けた瞬間のその匂いに、まずは驚きました。 そして、挨拶の前に「今夜は企画会議の夜ですよね」と、尋ねてしまいました。 甘い匂いは醤油と砂糖のようにも

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