高井鴻山記念館の後、いよいよ北斎館に行った。
「特別展 北斎漫画の世界」という企画展が 11月27日まで開催されていて、それを観た。
「本展覧会は、北斎の代表作ともいえる『北斎 漫画』に焦点を当て、北斎の描いた森羅万象の世界をご紹介します。
『北斎漫画』の「漫画」は、いわゆる現代のコミックや劇画とは異なります。江戸時代に「漫画」 といえば「漫然と描くもの」、つまり、筆のおも むくままに描いたものという意味でした。『北斎 漫画』のなかには、北斎の独特の世界観が広がっています。この『北斎漫画』は、絵を学ぶ人々のために描かれた絵手本という”教科書”でした。
それまでの絵手本は、師が門人に肉筆で描いて 渡すのが一般的でしたが、当時大人気だった北斎は、その絵手本を版本にして量産することで、できるだけ多くの人の手に渡るようにしました。
北斎にはたくさんの弟子がいましたが、この『北斎漫画』を見て、絵の勉強をしていたと考えられます。
また、鎖国時代に重要な貿易相手国であった オランダへ、日本からたくさんの品物が輸出されました。その貿易品の一つだった漆器や陶磁 器の包み紙として『北斎漫画』も海を渡りました。
荷物の緩衝材として使われていた『北斎漫画』を 見たオランダの人々は、初めて目にした北斎の 独特の世界観に感銘を受けました。それは次第 にヨーロッパ各地へ伝わり、フランスを中心に巻き起こったジャポニズムのきっかけになりました。
古今東西を魅了し続ける『北斎漫画』の世界をどうぞお楽しみください。」
この展覧会は、名古屋市博物館で開催されている「だるせん!」と重なる部分が多い展覧会であった。
まず、映像展示室で 1。小布施と北斎 2.ジャポニズムと北斎 という映像をそれぞれ10分ずつを観た。
10分ずつではあるが、うまく北斎のことについて説明がされていて、北斎を知らない人でも 理解できるように工夫されていて 良い映像だった。
私は せっかく行ったので 両方の映像を観た。
2の映像は、オランダのライデンで 北斎の研究をしている人の話で、シーボルトが持ち帰った北斎漫画についての話をしていた。
オランダで 今でも北斎の研究をしている人がいるとは知らなかった。
それから額装展示が39作品、版本展示で、北斎漫画初編〜15編までの展示。
北斎漫画は冊子になっているものであるが、それをバラバラにして展示していたので、何だかもったいない気がした。
冊子は 映像展示にしてもらい、どのページに何が描かれているのかを見せても良いのではないか。と、思った。
肉筆画の展示もあり、美人画もあった。
雲龍図、猫、不動尊、「竹に雀」なども展示され、なかなか見応えのあるものだった。
そして祭り屋台の展示。
天井画が鳳凰・龍のものと、男浪・女浪のもの
両方とも 見事な絵だった。
北斎館で じっくり観たので、結局 1時間半くらい滞在した。
以上で長野県の旅は終了した。
自宅に帰り着いたのは、午後8時過ぎになった。
長野県は遠かった。
でも、充実した2日間だった。
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