10月15日〜16日
今年は 東京に出掛けるのが 近年で一番多い。
3月、5月、9月に出かけたのに、また10月にも出かけた。
実は、11月2日〜3日にもでかける予定なので、いろんなものが見れそうである。
今回は、大学の同窓会があるので、そのついでというのか、大学の同窓会の方がついでになってしまったかもしれないような、随分 頑張っていろいろと観た。
最初は、10月15日から開催している「クラナーハ展」に 行った。
去年 ウィーンの美術史博物館には出かけたが、今回の展覧会の目玉の「ホロフェルネスの首を持つユディト」は 見ていなかった。と、思う。
展覧会場の映像では、この絵は3年の修復を経て、日本初公開とか言っていたので、その修復中だったのかもしれない。
(私がウィーンに行ったのは 去年の8月だった。)
ルカス・クラナーハ(父)の絵がほとんどであるが、アルブレヒト・デューラーの版画の展示も時々あったり、一番驚いた展示は、何と言ってもレイラ・パズーキの「ルカス・クラーナハ(父) ’正義の寓意’
1537年による絵画コンペティション」で、中国の画家を何人も集めて、’正義の寓意’の模写を早描きで描かせて、それが壁面いっぱいに展示してあるというものであった。
本物の ルカス・クラーナハ(父)の’正義の寓意’も 横の壁面に展示されていて、それと見比べることができるが、「こういうふうなのか。」と、思った。
同じ絵を模写していて、こんなにバリエーションが豊富なのかと驚いた!
まさか、こういう展示があるとは!
ルカス・クラーナハ(父)というのは、子供も絵描きだからである。
クラーナハの絵に触発されて、パブロ・ピカソの作品が4枚展示されていたのにも 驚いた!
ベラスケスの「ラス・メニーナス」に触発されて描いたピカソの絵は見たことがあったが、クラーナハに触発されて こういう絵を描いていたとは 知らなかった。
ピカソは、他の画家に触発されながら、自分の絵を確立させたいったんだと改めて感じた。
いろんなものを吸収して、それを全部 自分の芸術に取り込み、自分の創作に 変えていくエネルギーと貪欲さは 凄いな!
ヴィーナスの官能的で こちらを誘惑するような目は、クラーナハの特徴的なところであり、透明な布を持っているのが よけいに エロティックな感じがした。
インパクトなものは、他にもあって、森村泰昌の「なりきりシリーズ」というのか、あれはやめてもらいたいな。と、思った。
クラーナハの描く女性になりきって写真を撮るなんて、冒涜だ。と、思った。
この展覧会は、本家のクラーナハよりも クラーナハに触発されて作品を作った人々の方が インパクトが強すぎる感じがした。
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